高田清太郎ブログ

言葉の人(詩人・哲学者)でもある豊口協先生:長岡造形大学理事長:豊口協先生が大学を去られることになった。



エッセイ

すまいは巣舞
巣は形・舞は想い
想いを形に
巣舞るフォー・ユー
高田建築事務所

*    長岡造形大学理事長:豊口協先生が大学を去られることになった。
*     豊口先生は、
1994年~  長岡造形大学学長
1999年~  長岡造形大学学長と理事長を兼任
2004年~  長岡造形大学理事長に専任

・    8月の中旬にこのニュースが飛び込んだ時にはびっくり仰天した。
・    後日お手紙を書きましたのでここに転載させていただくことにした。

豊口協先生へ                     20140830
(株)高田建築事務所
高田清太郎
冠省

常日頃は大変お世話になっております。
大変びっくりいたしました。
新聞に出る数日前、数名の先生方からメールと電話が届きました。
「知っていますか?豊口先生が大学を去られることを!」
まさに青天の霹靂!
しかも皆様、異口同音に何故年度末ではないのか?私自身もそう想いました。
しかし、先生が国際基準に合わされてTOYOGUCHI STYLEを最後まで貫かれた事と1人合点(勘違い?)してしまいました。
ご挨拶にお伺いしなければならないと想ったのですが、引継ぎ等・メディア関係等ご多忙と言うことをお聞きしましたので失礼させていただきました。
新聞では「山の暮らし再生機構」の理事をお続けに成られるということが書かれておりました。
牧野忠昌様(APM副委員長)と本日午前中お話をしておりましたら、豊口先生と連絡が取れ長岡を去られるのではないことを聞き、ホッといたしました。
20年間という長きに渡り、長岡造形大学のために、学生たちのために、長岡のために、市民のために、新潟県のために、日本のために大変ご尽力いただきましたこと長岡市民の1人としてあらためて感謝申し上げます。
先生から大変多くの元気を頂いてきました。有難うございます。
今後とも引き続きより良き社会環境育成の為に!APMの発展の為にもご支援宜しくお願い申し上げます。
退任後も益々のご健康とご活躍をご祈念申し上げます。

草々
*P.S
新聞:新潟日報に豊口先生がインタビューに答えて書かれていたことですが、
・    デザインはアートではなくサイエンスだ!と言い切られていたこと。
・    公立大学だからと保守的にならず、発展を続けてほしい!
・    ・・・とても気になる言葉であり、心したいところです。
・    又先生からはAPM運営委員会初代委員長をお引受け頂いている。感謝である。

*    そのAPMも、今年で開館5周年のイベントを開催させていただいたばかりである。
・    誰も予想だにしなかったのである。予想など出来なかったといったほうがいい。

*    豊口先生の言葉にはいつも力がある。
・    先生にはご講演を何度かお願いした。先生の通ってこられた道を聞くたびに感動する胸の高まりを抑えることが出来なかったのは私だけではない。
・    先生は真の教育者でもあられ:大学自体の建築物を持って正に学生たちへの教育の場であり教材自体でもあるとお話くださったことを想い出す。
・    学生にとどまらず市民への開かれた場を提供することに先生が取り組まれたのは大学構内につくられた第三アトリエ棟である。このアトリエ棟のコンセプトをお話になるときの先生の語り言葉は正に感動物語である。
・    又、先生自体はアーティストであられる:昨年、先生の個展をはじめて見せていただいた。とても温かい作品が多く展示されていた。そして、MAROUの杜(故丸山正三画伯の作品収蔵庫と展示スペース持ったとても豊かなミューゼアム)を造形大の構内につくられた。
・    若き日に民間企業で培われた経験を大学で新しい時代を模索された。アイディアは沢山先生にまとわりついている。
・    先生は技術者でもあるからアイディアは形になるのである。
・    先生はいわば予言者・伝道師といっていいかもしれない。予言者は未来が見えるのである。見えるのであるから難関に出会ってもひるむことが無い。そして時が実現という実をつけてくれるのである。必ず有言実行の人であられる。
・    そして、何よりも豊口先生は詩人であられる。時にロマンチックな言葉でもうたわれる。
・    私は先生のご挨拶を聞いている時にいつも想うことがある。もっと長くお話くださいと!

*    20年前の話である。豊口先生は東京造形大学を立ち上げ実績を積まれていた。
・    その時に当時の日浦長岡市長から長岡に造形大学をつくりたいのでご協力を願いたい。
・    それがはじめであったと聞いた。
・    長岡造形大学が長岡市のビッグバーンになって質量共に今もIngで大きく拡大している事を想う時、本当に先生が長岡にとってとても大きな存在であることを今更ながらに気付くのである。
・    先生大変大疲れ様でした。そして、これからも様々な関わりの中で何卒よろしくお願い申し上げます。

 APMオープニングの時のご挨拶
 Marouの杜の開館時のご挨拶風景
  APM大学にてご講演を賜る。