高田清太郎ブログ

小学校の同級会である。卒業して半世紀以上が過ぎた。卒業以来初めての級友もいた。



エッセイ

すまいは巣舞
巣は形・舞は想い
想いを形に
巣舞るフォー・ユー
高田建築事務所

*    芸術の秋である。文化祭がここかしこで開催されている。
・    摂田屋5丁目町内会も隣町の宮内1丁目と連携して文化祭を11月に予定している。
・    普段は何気ないお付き合いの人がこの時とばかりに才能を披瀝するのである。
・    正に文化祭を通して能ある鷹が爪をあらわすのである。多岐に渡って展示される作品のレベルはとても高い。
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・    母校の上組小学校でも来週開催されるとポスターが貼られていた。
・    絵画展に音楽発表会そしてご講演も!
・    小学生の時に一番楽しみだったバザーも開催されると大きく書かれていた。
・    バザーの為に選別されたPTAの人々が集まって朝早くから準備するのは今も昔も変わらない様だ。
・    ただ、半世紀以上前と違うのは社会環境の違いである。戦争を経験し戦災復興に忙殺された社会環境は筆舌に尽くし難いものがある。
・    週休二日?とんでもない。年に二回しか休めない。盆暮れの二回である。大変でしたね。と言われても皆がそうだから感覚は普通だったのだ。
・    PTA役員でもない私のお袋をどうしても呼んで欲しいと担任の先生に頼んだ(せがんだ)気持ちが今も心の中に残っている。
・    特に私の好みはたまうどんである。てんぷらでも載っていれば最高であった。今でも他にひけを取らない最高のバザーメニューである。

*    10月18日(土)は午後から小学校の同期会が開催された。
・    会場は同級生のお店で新喜屋さん。歩いて3分は遠くから来てくれる皆に申し訳ない限りである。
・    先回還暦の時に開催されて5年目だという。参加者は35名という全体の1/4に満たなかったようだが懐かしい顔が並んだ。
・    懐かしい顔ならまだしも、彼は誰だ?と知らない顔も並んだ。あまりにも変わりようであったからである。
・    幹事群は全6名だった。各クラスから二名ずつだという。
・    代表幹事のO君のご挨拶はとてもユニークだ。マイクの調子がよくないのか、同級生から声が聞こえないぞ!と野次が飛ぶと「まだ話していません」である。間合いが良い。小林稔侍氏にちょっと似の風貌である。
・    そして乾杯の後話は二部構成:小学生の少年時代の思い出!と現在の状況報告である。
・    クラスごとに写真を撮るのであるが、どうしても人数が一人合わない。2組と3組のクラスの勘違いをしているらしい。何でも中学の時のクラスと間違ったらしいと言い訳があったが本当に確信で来たわけではなさそうだ。
・    記憶がないというのだ。昭和24年(1949年)は団塊の世代最後の年代だ。正にその年代に突入である。
・    半数近くが無職であり、余生を楽しんでいる。男性の場合で一番多いのが孫と遊びながら畑仕事をしていることであった。畑仕事は体を動かすから健康にもいいし収穫が食卓に載るから実益も加わることになる。多く出来すぎた時は親戚・知人に配るのがとても楽しいようだ。私は、このジャンルに参入できるだろうか?心もとない。
・    中でも届いた語気の強さは一人旅行の醍醐味であるというS君であった。大手食品会社の重役までやったが、昨年退職。そして今は旅行を楽しんでいた。北海道から東北・関東・北陸・関西・近畿と北から南下するのだそうである。いよいよ四国と言った時には声が大きくなり目はきらきらと輝いていた。(素直に良いな~と思った!)
・    38歳の時に東京で同級会を開いたときに新潟から出掛けた10名近くを引き連れて銀座に出掛けたM君は当時千葉に住んで政治家の秘書兼不動産業だった。バブルの時代ではあったが札束を前金で渡す風景にはびっくりしたものだ。今でもその景色は忘れることが出来ない。そのことを話すと「あれバブルね」今は保育園関係と介護関係の仕事をしていると言う。
・    すっかりと貫禄のついたK君は全く昔の面影を残していない。話して正真正銘のK君だと確認するのである。
・    男性群は結構な酒豪である。とみた。果たして?料理はそこそこにて、お酒の酌み交わしである。元々幹事は金額を決めた中での飲食契約をしたと言う。男性群が多いので店主に酒のウエイトを依頼したと言う。
・    あっという間の3時間である。
・    一次会終了後は同級生3名が別々にやっているお店に分散だ。時間が許せばぐるぐる回ってほしいと幹事からのお勧めであった。
・    翌朝にH君がやってきた。昨夜はどうもと言えば、今朝帰りです!とかなりのお疲れのようだった。(私はこの年でもう午前様は出来なくなった。遅くても10時には帰らないと次の日が辛い。)
・    5年ごの再会を約束しての一本締めであった。

*    丁度この日にTジョイシネマ長岡で「ふしぎな岬の物語」が上映されていると言う。
・    主演女優である吉永小百合さんと監督の成島出氏が舞台ご挨拶に来るというから感激だ。
・    元々、この映画は吉永小百合と成島出監督の共同企画で森沢明夫の小説「虹の岬の喫茶店」を映画化したものだという。
・    我々団塊の世代のサユリストにとってはまたとない機会が同級会の日に与えられた。
・    ・・・・・・
・    映画の内容は「とてもスバラシ」の一言である。岬に一軒のぽつねんと建っている喫茶店での日常の出来事を映画化したものである。心に笑いと涙が染み込んでいく作品である。
・    こちらもまだの方は是非とも見ていただきたい。
・    ・・・・・・
・    観劇後、舞台にたたれた吉永小百合さんはとてもまぶしい。成島監督と企画から共同で製作したのは初めての試み。
・    まずお二人で映画を企画する話が出て、それからどんな映画にするか?話し合ったという。
・    テーマは何か温かいものが伝わるような映画にしたいと言うことで前述の小説が選ばれたという。
・    実際にあった話の小説であり、映画化であった。
・    俳優も吉永さんが直接お手紙を書いてお願いしたという。「おとうと」以来のコンビは笑福亭鶴瓶氏。そして阿部寛氏に対してである。
・    竹内結子さんは成島監督ご指名だったと。
・    当作品は第38回モントリオール世界映画祭ワールドコンペティション部門に出品され審査員特別賞グランプリとエキュメニカル審査員賞をダブル受賞した。
・    豊かな季節に豊かな作品に感動している自分はなんと幸せモノである。

*    秋の映画のお勧め三部作なら:
・    舞妓はレディ
・    蜩の記
・    ふしぎな岬の物語
を迷わず選んでしまった。


我々団塊の世代のサユリストにとってはまたとない機会が同級会の日に与えられた。
上組小学校6年生が65歳を迎えた!                 6年3組の同級生もそろって65歳だ!