シンボルマーク

House587-1

狼の皮をかぶった羊さんの家 新潟市 H様


新潟市
ガレージ
二階リビング
SE構法
スタイリッシュ モダン

伝説のはじまり。
昭和38年、P自動車は日本GP敗北の雪辱をはらすべく新型マシンの開発に取り組んだ。
翌年、開発に成功し「日本車もやれば出来る」という感動を人々に与えた。
その後、新たな開発に着手し、1台の名車が生まれた。
セダンでありながらスポーツカーを脅かすほどの走りから「羊の皮をかぶった狼」と呼ばれ伝説となった。
そんな昭和が終わりかけた頃、一羽のコウノトリが伝説のスピリットを受け継いだ羊さんを運んできた………。

工具棚には、使い慣れたアイアン類が整然と並べられてる。
カチャッカチャッ。ドルルル。カチッツカチッツ。ドルルル。
限りなくフラットな床でドアを全開にして、マシンのチューニングが進む。
獲物を狙う狼のように集中の時間が続く。
時折、書斎に入り雑誌の記事を読みながらイメージの確認をする。
一段落すると、
ガラス張りの階段を上がり、シャワーを浴び、オープンキッチンで軽食をすませ、チューニング後の試乗の準備を整える。

ワイドなオーバースライダーのシャッターが静かに動き出した。
ちょうど良い西陽が射し込み、ピット全体が調光されたように明るさを増してゆく。
ピッカピカのマシンが重低音と共に、ゆっくりと動き出した。
確りと一時停止し、左右を確認する目は、やさしい羊さんの目になっていた。