社長ブログ

「自転車の教え方」



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先日、息子の自転車練習に立ち会った。
教える側の私もなかなか時間が取れなかったが、いよいよ本腰を入れじっくり教えなくてはとの思いもあった。

自転車の教え方

いざ教えようとすると、自分が頭で考えずとも乗れるだけに教え方の要領をなかなか得ない。
まずは乗れる自分の姿を見せてみるが、それですぐに乗れるとはならない。
次に「前を見て」「肩の力を抜いて」と声をかけ、いろいろなアドバイスを言葉でしてもこちらもなかなかうまく伝えられない。
そこで少し時間をかけて子供が練習している姿をじっくり見てみることにした。

すると乗り始めにハンドルがすぐ横を向き、それに続き自転車が傾くことに気が付く。
ピンとくる方はその理由がすぐに分かるかもしれないが、どうしてすぐ横を向いてしまうのか、さらに注視するもなかなか分からない。

そこでふと子供の真似をしてみようと思い、見よう見まねで乗れない練習をしてみた。
すると走り出しのスピードが出ていないということに気が付く。
遅いと大人でも安定して運転することは難しい。

そこで怖くない程度に平ともみえるぐらいのわずかな下り勾配の地面で練習すれば、
おのずとスピードが出て安定するのでハンドルに集中できるのではと思い場所を変えてチャレンジ。
すると徐々に乗れている時間が増え、最後は長時間乗れるようにまでなった。
以前は練習を嫌がっていたものの、一度乗れてしまうと楽しいらしい。
次の日も遅くまで自転車に乗っていた。
教え方が上手な方は他にもいろいろ違うアプローチがあると思うが、分からないなりに試行錯誤して乗れた達成感を味わうことができた。

学ぶの語源は「真似ぶ」との説もあり、良いものをどんどんまねて力を伸ばしていくという。
今回はうまくいかない状況(自転車に乗れない)をまねて、相手の立場で原因を考えるきっかけになった。
こういうまね方もあるのかと新鮮な気持ちになる。

そして真似る前によく「見る」、あるいは「聴く」というインプットがスタートになる。
普段仕事の中でも提案の前にまず聴くことが大切と会社でもスタッフに伝えているが、自転車の乗り方を通して身をもって教わるいい機会になった。