高田清太郎ブログ

NO.14 「家相」・・・・ユーモアと知恵で対応



エッセイ

長岡市にお住まいのNさんからご相談を頂いたのは今年の年頭でした。東京から帰って来ることになった息子さん夫婦との住まい方を、どのようにしようかと大 変迷っておられました。ご主人の他界後、一人暮らしをしているので二世帯同居にはかなりの不安があるとのこと。さまざまな状況を考えた結果、現在の場所に 二世帯住宅を建てることに決まりました。
すると今度は、現実に向けての諸条件が出てきました。同居は人間だけでなく、それぞれが飼っている犬と猫を合わせると六匹にもなること。敷地が二等辺三角 形でその頂点が北側に向かっており、この方向にどうも厄気を感じ、家相や方位がすごく気になるとのこと。西側にある信濃川の川面から冷たい北風が吹き降ろ す。そして何よりもお互いの世帯が快適な住まいであるために、共有する部分とプライベート空間をうまくプランニングしてほしいと希望されました。
以上の条件を形にすると、キーワードコンセプトが”船”になりました。家族と動物との同船ですからアーク(ノアの箱舟)。人生が時々航海にたとえられるこ とから、風に背を向けるのではなく北向きに波風を切る、北側外観をアール形にして船首をイメージすることにしました。高床階段は甲板へのステップ、アプ ローチスペースは船のデッキです。各世帯の寝室や個室は、二階に設けプライバシーを確保したキャビン(船の客室)。季節ごとに七変化する大海原(信濃川の 川面)が楽しめる所でもあります。住まいづくりは「喜怒哀楽を載せた人生の船出とその平安な航海を祈る」以外何ものでもないことを再度教えてもらった次第 です。
ある家相の本の最後の注釈に「家相は人間主体であって、人間が家相に従っているようではいけません」と記されていますから、不思議ですが、ほっともいたし ます。家相、地相、手相、面相・・・いろいろありますが、先人たちのように多少のユーモアと知恵をもって対応すれば、鬼のほうから逃げていくかもしれませ ん。