高田清太郎ブログ

ヒぇ~!本物の苗だった。田の草取りはカモにお任せ!鴨よカモ~ン



エッセイ

5月の田植えが終わると田の草取りが始まる。
成長してからであれば、稲穂と稗(ヒエ)の区別は確りと出来るのであるが、田植え直後は中々見分けが付かないのは何も素人ばかりではなさそうである。
今朝、散歩をしていると農家のNさんが「いや~間違ってしまった。稗だと思って引き抜いたら何と本物の苗だった。他の苗の伸びとちがったのでてっきり稗かと思って引き抜いたのだが、昨年の籾殻から出てきた稲穂みたいだ!稗は抜き取った時に白く太った根の形状をしているから、抜けば一目瞭然なのだが。」思わず“ヒぇ~!本物の苗だった。”
バイブルに書かれていた言葉を思い出した。良い実と悪い実を分けるのを急ぐあまり、良い実を悪い実と一緒に取り除いてしまうことがある。それを避けるために、実が大きくなるまで待ちなさい!と言うたとえが語られている。
時代は自然食品・無農薬・有機農法と食の安全を求めて知恵を出し合っている昨今である。特に我が子には安全食品を!と思うのは親の常。安全の食を得るためには手間と時間がかかる。つまりお金も掛かることになる。
生産者側からすれば、プライスダウンに対しては、知恵を絞ってコストダウンで答えなければ一般的には事業継続が出来ない。行き着く先が、防虫剤・除草剤と言った農薬頼みになってしまっている。
一方で一万円する無農薬りんごが、中国にむけて輸出されている情報には少々違和感を覚える。
歴史的にはかなり古い成り立ちであるらしいが、近年脚光浴びているのが、田の草と害虫駆除に一役買っている立役者がいる。そう鴨たちである。人為的に田圃の周りに網を張って、逃げられないようにして放し飼いする方法もあるが、自然に生息している鴨が、勝手に田圃のお助けマンをやってのけている風景に出くわすとなんとも自然共生のエコ気分を満喫できるのである。そんな鴨よ!カモ~ン!である。
今年のコシヒカリは、更にキラリと光り、おいしいカモ。

 
農家のNさん                         田圃のお助けマン