高田清太郎ブログ

築縁会=アフターサービスからスタートサービスへ!



建築/巣舞.間知.趣舞

高田建築事務所 長岡築縁会 開催
交響曲は4楽章:築縁会は三楽章謝・安・学・紹(三楽章:未完成)

私達は様々な環境の中に生きる生命体である。環境と言えばとてつもなく広がりを見せていくのであるが、人と人との関係に絞り込むと“ご縁”で私達の社会は結ばれ、成り立っていることに気がつく。知縁・血縁・地縁はその最たるものである。
縁と言う言葉で思い出すのが「縁側」「土縁」なる言葉である。建築屋であるから当たり前と言えばそれまでであるが。縁側は座敷の外にある板敷きのスペースである。当然屋根が架かっており雨には当たらない廊下でもあり,部屋と部屋をつなぐ役割も持っている。そこが土になっているところが土間・土縁である。そこから外とつながる。雨でも当たれば「濡れ縁」と呼ばれる。
何れにせよ、縁とはつながりとかつなぐところとか言う意味も持つ。つまり中心部ではなく情報を送受信する先端的な部分でもあり、境界的な部分に位置することになる。そして、この部分の欠落を無縁とも言う。
ところで、巣舞(すまい)づくりを探し求める人々は、人生一大事の事業に取り組んでいる。そこでは大変なエネルギーが使われていることになる。弊社では、そんな建築主様との間ですまいづくりを通して作り上げられてきた関係・エネルギーを建築の完成と同時に終わるのではなく、築縁会に入ってもらってご縁を続けさせていただいている。
築縁会の会員には弊社から、その都度様々なご案内が届けられることにもなる。年二回(中越地震以降は、不規則になってはいるが)のライブトークフォーラム・タカダは築縁様から講演者になってもらい、同時に築縁様から聴衆者・受講者になってもらう会である。手作りの会である。
音楽の得意の人からは、楽器を演奏して頂いたり、歌って頂くのである。ドクターであれば「健康について」お話していただく。絵の先生からは「何故、絵を描くのか?」などと題しえてお話いただき、南極に越冬隊として参加された方、ODAでアフリカに参加された方、などなど楽しいお話は続く。趣味の世界で漫談・手品・落語をやってくださることもあり、築縁会のライブトークフォーラムは百花繚乱である。そして何よりも主催者側がまず楽しむ仕組みでもある。
繰り返しになるが、弊社で建築してくださった方々を築縁様とお呼びしており、大変なエネルギーを掛けて巣舞いづくりをされた方々とのご縁を大切に繋げていこうとするものである。
そんな築縁会のイベントの中に長岡・新潟で年一度開催される築縁会がある。2月(長岡本社)と7月(新潟営業所)である。2月は住まわれてからの生活の仕方を学びにいくのである。7月は子供達を交えて地引網を楽しむのである。
ここでは、2月の第一土日に行われた長岡での築縁会のご案内をさせて頂くこととする。
築縁会の第一日目:2月6日(土)朝、長岡市内は暴風雪である。先が見えないほど雪が舞っているかと思うと強風が雲を追いやり、時折青空を覗かせる。風が強ければ降雪量はそんなに多くは無い。今冬の新潟市は風が無く雪雲が追いやられなかったからとも言われている。“悪条件であればあるほど暖かなすまいを確認してくることが出来るから”とリーダーからの挨拶でいざ出陣であった。
築縁会は今年で12年目になる。中越地震の対応で明け暮れた年は、一年空白をつくったが会自体は11回目になる。干支で言うと丁度一回りの年である。
・・・・・・・・・・・・出陣前の私からの挨拶:
交響曲は4楽章:築縁会の四楽章は三楽章?:
謝・安・学・紹=しゃあんがくしょう=三楽章に響きませんか?(交響曲の三楽章はシューベルトの未完成)と連想言葉をつなげる。
謝:感謝の謝
世の中には地縁・血縁・知縁と様々なご縁がある。私達は、すまいづくりのお手伝いをさせていただいている時にお客様の一生の財産を預かるようなものである。その分思いもふくらみ、夢も大きくなる。その時に生まれたご縁は他のご縁のどんなものにも劣るものではない。そこで、建築の築を取って築縁というネーミングを付けさせていただきその会を築縁会と呼ぶことにした。
そして何よりも数多くの建築業者さんの中から弊社をご指名いただいたことに対して、再度感謝を新たにしてその気持ちをお届けする会である。
アフターサービスではなくスタートサービス:
巣舞づくりは、建築主様と協力業者様と弊社とが三位一体になって、一生懸命につくり上げていくのであるが、完成してお引渡しすると一般的にはその後の付き合いはアフターサービスと言う形になる。しかし、アフターサービスはあくまでも建築業者側の発想である。住まいづくりの主人公はあくまでも建築主様である。建築主さまの立場に立てばアフターでは無く生活がスタートと言うことになる、よって正確にはスタートサービスと呼ばなければならないことになる。そこで弊社ではこだわり、スタートサービスの会社ということにしている。
安:安心
さりとて、不具合がでたり、故障が生じたり、緊急性が生ずれば、即対応しなければならないのは当たり前の話でもある。
中には不具合が発生しても面倒がり、中々言うのを億劫がられる場合も多々である。そこで築縁会はいいチャンスになってくれる場合もあるという次第。
その後一生続くスタートサービスの中でも、第一弾が住まわれてから生活に慣れられるまでの5年間に渡って、一年に一回のご案内させていただいている。このことでよりイージーにメンテナンスを依頼される仕組みづくりである。
毎年2月第一土・日の長岡築縁会は、いつでもタカダはスタートサービスできる体制にあるという出発宣言式でもある。
学:学習
“学ぶ”は文字のごとく子供の様に学んできて欲しい。築縁会はそんなスタートサービスと連動するものである。繰り返すが、単にメンテナンス訪問ではなく、生活の仕方を学ぶ会である。私達が知っていることは本当に少ない。生活された方にしか分からない巣舞い方がある。訪問して実際に生活された方のご家族のすまい方を体験し教えてもらう会である。そして私達の設計能力・施工能力発揮アップを期待するものである。
紹:紹介
本当にお喜びになられたお客様から、何時と無く建築しようとされている方をご紹介くださるからありがたい。
ご紹介は4楽章である。紹介がいただけないと未完成(三楽章)である。
感動ある巣舞(すまい)づくりは訪問者を感動させないはずがない。連鎖は自然の摂理。

私はシンフォニーを聴くときに4楽章の構成が気になる。音楽に於ける起承転結でもあるから。
「謝安学紹」(しゃあんがくしょう)の響きは三楽章(さんがくしょう)に聞こえる。シューベルトの交響曲:未完成は3楽章で終わっている。(実際に完成している楽章は2楽章であるが)築縁会は常に作りこんで育て上げていくものでもある。いわば未完成であり、常に進行形:INGでもある。
これからもこの会を豊かな実のあるものとして、皆で育て上げてって欲しいと節に祈るものである。

今年も雪吹雪く中皆で感謝をお伝えし、お客様からは感動・笑顔を沢山頂いてきました。
万謝!

第11回 築縁会 長岡が2010年2月6日(土)・7日(日)に行なわれました。

第11回 築縁会 長岡今年で11回目となりました築縁会長岡です。
大勢の築縁様からご参加頂きましてありがとうございました。
高田スタッフと木族の会メンバーと2日間で約80件の築縁様宅を訪問させていただきました。
「待ってたよ」という築縁様の明るい笑顔に癒されたり励まされた2日間となりました。
参加した木族の会メンバーからは、工事中は築縁様に会うことは少ないが、こういった形で住まいづくりに参加した人
みんなで喜べる・笑える・話ができるこの会は今後も大切にしていきたいといった声がありました。
築縁様に喜んで頂けることは、スタッフや工事に携わる人達にも元気をくれるんですね。
築縁様からお聞きした貴重なご意見や感想などは、これからの高田の巣舞づくりにドンドン活かしていきたいと思っております。

  築縁様からのコメント
●天窓とロフトはお気に入りスペースです。浴室やトイレなどの水回りがしっかりしていて良いですね (ka様)
●大変満足しています。
メンテナンスもしっかりしてもらっているので安心です(Na様)
●2階ダイニングカウンターからのつながりがすごく良かった。リビングの勾配天井や、窓からの景色も素晴らしい。これかもお客様の声を聞いて、要望を取り 入れた住まい作りをして欲しいです。(Ta様)
●色々考えて増築・リフォームして良い結果になって良かった。30年で壊すのはもったいない(ka様)
●築縁会が年に1度の住まいの点検をする機会でした。(Si様)