高田清太郎ブログ

スモール・イズ・ビューティフルリプチの森にやってきた!



イベント

20110301(火):町の工務店ネットに加入の工務店・設計事務所の皆様30名くらいが、リプチの森の視察においでになられた。翌日0302(水)には研究発表会であった。

スモール・イズ・ビューティフル
 ホームページで町の工務店ネットの紹介がなされている。

町の工務店ネットは、スモール・イズ・ビューティフルをモットーとしています。この言葉を最初に言い出したのは、エルンスト・シューマッハーという人でした。彼がこの言葉をタイトルにした本を発行したのは1973年でした。そのとき人々は、何を悪い冗談を言いだしたのだと思いました。ビッグであることや、直線の広い道路を通すこと、高層ビルを建設したりすることが幸せだと感じていた時代に、それに逆行することを言い出したのですから。
しかし、物質文明と巨大技術は、今、明らかに限界に来ています。そして、それを解決する手掛かりとして、この本が見直されるようになりました。
わたしたちは、スモールであることをつよさとし、誇りにしたいと思います。町の一員だからやれることを、建築の専門家の立場から大切にします。・・・・・・・・・・・・・・

と言ったご案内で会への参加募集が行われている。私も会を主宰する小池一三さんとは30数年来の付き合いを頂いており、今もエネルギッシュなご指導を頂いている一人である。
そしてやってきたのが「リプチの森の間知づくり」である。研修ご案内は以下の様であった。

新潟発!建物見学・勉強会
越後 現代町家&長岡・Reプチの森
(清新ハウス/現代町家モデルハウス他) (高田建築事務所/街づくり~48区画分譲宅地)
特別報告 〈木の家リノベーション〉の具体展開
報告者/半田雅俊・小池一三

犬山は「尾張町家」からスタートした『現代町家塾』。昨年12月の甲府「昭和町家」からのバトンを受けるのは、新潟・清新ハウスの「越後 現代町家」です。
町家見学後は、一路長岡は高田建築事務所の「Reプチの森」へ。「街づくりは“間知”づくり」を掲げる高田建築事務所による48区画建築条件付分譲宅地をご覧いただきます。
また、神戸の第1回総会で発表された〈木の家リノベーション〉プロジェクトが、動き出しました。基本となるコンセプト、政府の助成金を得て進めようと計画されている具体案件の「募集要項」、全体のロードマップ、6月7~9日に予定されている集中合宿の内容と事前学習のテキスト等を報告します。

【開催概要】
■開催日/2011年3月1日(火)13:15~2日(水)12:00
■開催場所/新潟・長岡
■宿泊・勉強会会場/蓬平温泉「和泉屋」
*蓬平(よもぎひら)温泉
越後長岡を南東に抜け、豊かな自然と渓流に抱かれた山あいに湧く静かな温泉地です。
「長岡の奥座敷」の呼称で親しまれ、夏は新緑、秋は紅葉、冬は雪景色とその趣深い風
情を漂わせています。
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* 町の工務店ネット様 3月1日工程
15:50:高田建築事務所にバス到着
:モクード見学(弊社設計室等)
16:00:エコホールにて当社ご紹介
16:20:歩いてリプチの森に移動(移動中にリプチの月を見学)
16:30:リプチの森のたまご見学
16:45:サポートセンター摂田屋様見学
17:00:タカモク工場見学(弊社プレカット工場)
17:20:APM(秋山孝ポスター美術館長岡)見学:(リノベーション作品)
18:10:和泉屋さま着
リプチの森の話しは、元々長岡自動車学校が移転して三条市にある三条自動車学校と統合することから始まった。道交法改正に伴い大型免許試験の条件が変ったことから生まれた話でもあった。総面積1.6haの売買先の決定は5社コンペで始まった。
・ 2006年春にこの売買話が出て、取得会社決定が4月にはなされて2006年末から造成に入る計画であった。2007年4月分譲開始:銀行とは5年計画で販売するプレゼを準備!2011年4月は5年目突入:48区画中40区画(予約二区画)は確定!残り8画区であるが、販売も急ぎたいものである。
・ 2007年6月リプチの森の第一棟目が建築でき、アーク・ド・リプチ(リプチの凱旋門)と命名された。
・ 2009年9月20日展示場オープン!超長期優良住宅展示場!6年間の展示場である。
・ 2010年7月1日サポートセンター摂田屋様がオープン(NHK教育:福祉ネットワークでとリあげられている!2011年3月16日(水)20:00~20:30と3月23日(水)12:00~12:30で再放送がされる予定である)リンクつける
・ 2011年4月1日にグループホームこぶし摂田屋さん(9人の1ユニット)と在宅支援住宅のユニバーサルハイツ摂田屋(10室)がオープン予定。現場のスタンバイ!
・・・そして何よりも来会された方への間知づくりの種まきプレゼンテーションが重大!間知づくりに取り組むことになった私の二つの原風景は現在も現役である。
① 大学生の時にピアノ殺人事件が起こった。ピアノの練習している女のお子さんが隣の人により野球バットで殺された事件である。ミニ開発と防音機能不全から。区画の面積自体からの見直しがなされるきっかけとなった事件である。
② 今から30年ほど前に小池さんとご一緒した宮脇檀先生とヨーロッパ7カ国15日の旅で、スイスのアトリエ5の作品に出会う。ハーレンジードルンクのアパートメント72の計画の影響:設計事務所がデベロッパーとして開発をしたということである。
このような次第で、何時に無く気になっている間知づくりのチャンスがやってきた。
チャンス虫の話がある。直前では判断対応できないが、最初はおぼろげながらでも良いが大きな方向だけは先見しておく必要がある。直前に来た時にキャッチできることがある。勿論、キャッチできない時のほうが多いことも事実であるが。
造成後5ヵ年で販売完了計画であった。今年がその5年目である。
48区画分譲土地の40は予約者を入れて予定が立っている。残り8区画をどのようにプロモートしていくかが、当社のパワーの真髄を問われているところである。
建築は住宅だけでなく店舗も福祉施設もある。何よりも既存の町の中につくられた造成地である。
摂田屋5丁目町内会長はじめ役員さんから、今までの町とかけ離れた作りはしないでくれと言う申し出依頼があった。
班構成も48区画が単独につくられるのではなく、両面に面する土地はそちらのほうに組み込まれると言うのである。
これはかなり運営上厳しいものになってしまった。でも考え方によれば一人の人の指揮下で統一されるのでは無く、むしろ自然的な融合性を受け容れることになるから、良いと言えば良い環境形成にもなる。
間知づくりは、個性ある巣舞い作りの延長で考えられなければならない。
個性ある巣舞づくりは、建築主様の個性!様々な思いと条件を基に隣家同士で構成する町になっていくのである。そして統一感よりも各個性が表面にでてくる様々表情を醸し出しながら佇まうのである。町づくりは間知づくり、そして時に「まちまちな町」になりながらバラエティーな顔作りになっている。

翌日の研修会で趙海光先生からは、全国各地でつくっている町屋のご紹介があった。考え方はベースとゲヤの組合せによるプラン作りの仕組みづくりである。
又、半田雅俊先生からは「木の家のリノベーション」の展開報告があった。
2日間お疲れ様でした。