高田清太郎ブログ

シラン!知らん?NAZE?今、一番のおすすめ書籍「明日へ!」



エッセイ

我が家の庭先(高床式であるから、一種の空中庭園)に紫色の可愛い花が咲いた。
名前を聞かれたが分からなかったので「知らん」と答えたら、よくご存じで!と言われ拍子抜けしてしまった。
紫色の蘭をシランと言うのだそうである。
全ての前進は?この何故Why Why Whyから出発している。
先日中島太郎氏編集発行人による著書「明日へ」サブタイトルは「生き方を変え、地域を変える」の三部作が発刊された。これを記念して発刊記念懇話会へのお誘いを受けたので参加してきた。
それにしても素晴らし編集である。あとがきで中島氏が立花隆氏の言っている言葉を引用されて「創造には、物事の関係性や組み合わせ、それも従来考えられなかったような出会いやすり合わせ、融合・混合がとても大切で、それを編集と言う。」を書いておられた。まさにアーキテクチャーである。
編集デザイナーと呼んでいいのではないだろうか?建築を職分としている私にとっても胸にストーンと落ちるものを覚えた。
私にとってはハイブリッドコラボレーションデザイナーと言ったところである。
WhyWhyWhy?NAZEはNPO法人でも立ち上がっている。産業界の活性化の為に民主導型である。行政主導では決して立ち入ることのできないゾーンかもしれない。初代松原亨会長と小西統雄現会長も寄稿されている。
装幀デザインはイラストレーターであり長岡造形大学元教授の福田毅先生である。(福田先生からは秋山孝ポスター美術館長岡を開館する時にも応援頂き感謝である。)石のデザインは何を意味しているのだろう?先生は信濃川の石だよ!とさりげなくかわす!自分で考えてよ!である。因みにカバー解題には:自然は知っている。「明日」は時間をかけてつくるもの。人間も言う。「石の上にも3年」と。
福田先生は第一巻の一番バッターとして登場である。タイトルは「本物のデザインシティーを!」である。大学卒業と同時に広告デザインをするにはニューヨークへ!シャルル・ジョルダン、サントリー、マリークワント、日産シーマ、NTT、そして長岡造形大学との出会いを通して長岡での仕事が始まる。様々な出会いを通してご活躍されたエクサイティングストーリーである。
三部作の書籍カバーの色調は黄・青・赤の三原色であり読者に元気を贈ってくれる。
各巻の中帯には「行き詰まりを打開するために大切なこと。長岡在住・5人の“サムライ”入魂の筆」と記されていた。合計15名の侍である。
桃太郎はサル・犬・雉を引き連れての鬼退治であったが、中島太郎は15人を引き連れての「明日へ」の出発をした!と豊口協先生は記念祝会のご挨拶の中でユーモアを組み込まれた。
普段何気なくお付き合いいただいている方々も書籍を通してあらためて新しい発見をした次第である。
本当に知らなかったことが沢山書かれていた。簡単に知らんとは言いたくない。
折角素晴らしい宝物があっても伝えなければ伝わらない。現代はITの時代であるから様々なメディア手段を使って伝えられているが、書籍になっていつでも読めるのは嬉しい。
最初に私が手にした「明日へ」は第三巻であった。この書籍を下さったのは三巻ファーストバッターでご執筆されていた長岡造形大学理事長豊口協先生からであった。豊口先生の言葉にはとても力があり、いつも感動を頂き感心させられているものの一人でもある。(先生からは秋山ポスター美術館長岡の運営委員長にもご就任頂いている。)
言葉は命であり、切ったら血の出る命である。豊口先生の自叙伝が玉稿のなかにちりばめられている。是非ともお読みいただきたい。感動である。しかも豊口先生が奥様に17年間も鎌倉でご夫妻のご両親4人の面倒を見、住まいを守り続けられているという奇跡にも近い感謝で閉められていた。本物は感動である。
第二巻の一番打者は長岡造形大学学長の上山良子先生である。数年前に先生のご講演をお聞きした時の感動が蘇り、再び元気を頂いた。
先生はランドスケーブデザイナーである。土地の持つ記憶をテーマに全国各地に「その土地の持っている資源を十分に評価し、そこにふさわしいテーマを与え、最適な場をデザイン」されてきた。
先生は「大地の声に耳を傾けてみてください!」と・・・・「その土地によって全く違ったものとなる。敷地に立ち、風を感じ、大地の声に耳を傾けた時、聞こえてくるのはその土地独特の音楽なのだ。」
先生の手掛けられた「平和の森公園」は長岡市民の宝でもある。戦災記念日の前夜7月31日に行われる平和の森コンサートの参加者には空間の持つ力の偉大さをあらためて教えてくれることだろう。
発刊記念懇話会の散会と同時にサイン会が行われた。改めて三巻を購入して15名の方からサインをして頂いた。皆様並んでのサイン会である。時間も結構かかったが書籍もグーと重くなったような気がする。
「明日へ」は多くの長岡人の誇りとして県内外の人々への贈り物にも使えるところである。
そんな本シランと言わないで是非とも知ってください。お読みください。感動と元気を頂くことが出来ますよ。
ご執筆の皆様・そして支えられた皆様・編集人中島氏には敬意を表するものである。

  
私の名前は?「シラン」そう「紫蘭」                          一応:空中庭園
   「明日へ」3部作は黄・青・赤の原色で! 15名の侍プロフィール!      執筆者一同壇上にて乾杯~~!

   長岡・平和の森公園は長岡市民の憩いの場!