高田清太郎ブログ

明るい情報なのに何故かブラックマジック!ガイガーカウンター放射線量計測器購入!



エッセイ

* 3.11以来、放射能汚染に対する脅威が高まっている。その源である原発事故・原発反対の機運はますます高まれど弱まることはない。事故処理も年内掛けて冷温停止がやっとこさだと言う。
原発は事故さえ起さなければ、(安全神話に居座っている間であれば)これほど安価で未来に渡って長期的・安定的にエネルギーを維持するものは無いとさえ言われてきた。非資源国の日本にとってはとても魅力のある発電装置であったはずである。
しかし一度事故を起こすと大変大きな被害を及ぼし、またその処理費には長期間にわたって莫大な資金投入が必要とされる。一瞬にして損得勘定が破綻してしまう。
電力会社の第一次的負担は言わずもがなであるが、エネルギー対策の国家戦略の一つとなれば当然のことながら国民の税金が投入される。
原発一基の発電は100万キロワットだと言う。一基設置するのに一兆円と言う。国内だけではなく安全であれば多くの国からも引き合いがあり、商談も国家戦略の一つとして成り立ったのであるが、それこそ全ブレーキが事故発生で作動した。
一般家庭の太陽光圧電は3KWである。設置するのに3KWで200万円の時代があった。100万KWを発電するためには約33万倍である。すると6600億円で原発一基分の発電が可能になる。なんと、34%ダウンで出来るではないか?安全性を確保しながらクリーンな再生エネルギーが入手出来る上に34%の経費節減が出来るではないか。
太陽光発電装置の製造工程も改良されて精度もよくなった上にどんどん価格が下がれば原発の半分で相当分発電を賄うことが出来ることになる。願ってもないことである。
放射能汚染は目に見えないだけに恐怖感は増幅される一方である。現物被害・人体被害はもとより、心理的被害は何重にも拡大する。しかも、長期間に渡って国民に負債を強いることになるのである。
現在日本にある54基の原発の内、実際に稼働しているのは10基と聞いた。来年には定期検査に入るとその10基もすべてがストップすることになる。
実際に原発が稼働しなくなった分の供給可能な発電量は消費をかなり下回るお触れが発信されてきた。現実、この夏には電力量不足の事態から節電・計画停電騒ぎが起こった。日本国民は皆愛国者である。エアコンの温度設定を上げたり、電灯を間引いたりしながら乗り切った。ピークになる時間・日にちを避けるために時間差労働が推奨されたり、土日の休日を週日に置き換えたりしながらの応急対処に国民はとても協力的であった。
その結果、高齢者を中心に熱中症が例年の何倍にも発症してしまったり、家族生活のリズムに支障をきたしたりしたことも忘れるわけにはいかない。
確かにGDPの伸び率に比較して消費電力は大幅にアップしているジレンマも問いたださなければならなかった時期でもあった。消費アップが経済活動を押し上げている!と思い込んでいた私たちにとっては大きなショックでもあった
消費は美徳!の時代錯誤は誰でも気が付いていたのであるが、回っている間は止めることのできないことも事実であった。
エネルギー問題がこれほどまでに将来を暗く見せるとは思わなかったのは私だけではない?
丁度今日(11月27日)からサポートセンター川崎プロジェクト(SCKP)の建て方が始まった。寒さはあるが朝から晴天である。SCKPは地域交流スペースを持った地域密着型介護福祉施設である。25t大型クレーンが設置され順調にプレカット資材が組み立てられていく。現場を見に来られた施主様のSさまの感想は「速いね!・・凄いね!」であった。
監督のM君も同席していたので、何時になく35年前のことを話題にしていた。「私が長岡に帰ってきて最初の建て方現場で勉強させて頂いた時のことである。現場にはクレーンなどはなく、大工さん達の人力で建てていたのだよ!」建て方と言えば丸太梁にロープを掛け、大声で掛け声歌を歌いながら引っ張り上げるのである。正に人力であった。今の様に短期間では上棟式を迎えることが出来ない。その後年からクレーンを使った上棟がちらほらと出始めた。間違いなく30数年と言う大変短い期間の変化であった。
大型クレーンを使えば仕事は速い。その分沢山の軽油を消費する。建築現場のエネルギー変遷を垣間見たのである。
  
25Tラフタークレーンが設置された!    簡単に大断面材料を持ち上げる!
  
仕事開始の前のKY活動と一言集約!  チームワーク「ゼロ災で行こう!よし」

話を戻そう!
今年の冬の寒さにどの位節約すればいいのか?来年の夏はどの位節電をすればいいのか?考えただけでも明るくはない。
しかし、新聞には東京電力発表報告が掲載されていた。来年は今年の電力使用量を大幅に上回った5万7000KWを供給できると言うのである。勿論、その為には今まで休止中の火力発電を稼働させたり、水力発電を増やしたりしながら供給体制を確立するとのことであったが。
「エッ」と思った。誰もが思ったはずである。この情報を聞いて良かったと思ったであろうと同時に、「エッ?」である。まるでマジックの様であった。マジックにホワイトもブラックもないのであろうが、何故かブラックマジック?の感を拭えない。
消費から節約と言う日本の美徳の追求に皆が力を合わせようとしている時に!嬉しくもありわびしくもある!

* チェルノブイリ原発事故による放射能汚染は1200KM離れたスエーデンの森にホットスポットがあるとテレビが伝えていた。
チェルノブイリ事故は今から25年前(1986年)のことである。日本では議論が続く事故発生後放射能被爆を回避するために避難指令領域を20KMにするか30KMにするか?そして最近では50KMにするかと議論が繰り拡げられていた。
しかし、チェルノブイリでは1200KM離れた地にまで放射能が飛散したと言うことである。日本のグループが調査に出かけた。現地に近づくに従って放射能線量を測るガイガーカウンターがなり出し始める。
一軒の家の老夫婦の家の中の線量を調べる。同時に外を調べる。室外は室内の数倍の数字を計測する。若夫婦たちはこの家から離れていった。帰って来ないと言う。確かに子供たちには決して良い環境ではないことは明々白々である。
放射能汚染は家族を引き離しそれまでの生活スタイルの変更を強請してしまう。福島でも覆ってしまった。長年にわたっての強制である。

* 11月15日は狩猟解禁日である。鴨が届く。鴨汁のシーズンである。
我が家では長い間親父が鴨の狩猟をしていた。ここ数年は年も寄ったので狩猟免許をお返し銃も返してしまった。
昔馴染みが鴨を送ってくれる。私が言うのもなんであるが我が家の鴨汁の味は相当のものである。中でも私の鴨汁の調理人としての腕は相当のものである???
しかし、この時期の話題!今年は鴨はどうする?鴨汁は作るかどうか?鳥インフルエンザの話や放射能汚染対策は?目に見えないだけに、夫々がお化けてしまう。意見は真っ二つ!前者は熱を通すから大丈夫!後者はガイガーカウンターを購入して計測することにした。答えは問題なしであった。これで上々と思いきや何故かしっくりしない。人間に大丈夫であればそれ以外は良いのかと言う声である。
3.11から数ヶ月が過ぎてからの話である。放射能汚染された稲わらを食べた牛の出荷が止められた。食して内部被爆することを回避したいからである。
牛にしてみればえらい迷惑である。餌を食べさせた後でカウンターしてみたら被爆していたでは可哀そうすぎる?それならば、人間達が食べる前にチェックするのと同じくらいにワシら牛たちに食べさせる餌を吟味してほしかった。モ~!である。
その心遣いが生命系を維持する連帯感と言うものではないかい?ウッシし!と牛君たちの声が聞こえてくる。
ちなみに私も丑年なので気持ちが十分伝わってきた。

 
散歩しながらガイガーチェック!      室内のガイガーチェック(50%~200%の振れがあるらしい)

高さ20m                   鵜川神社;昭和天皇も昭和22年に新潟県巡幸された際にご覧になられている!