高田清太郎ブログ

ボランティア・スノー!



建築/巣舞.間知.趣舞

すまいは巣舞
巣は形・舞は想い
想いを形に
巣舞るフォー・ユー
高田建築事務所

*    3月中旬:いよいよ雪国にも春がやって来る!晴れあがればとても気持ちの良い季節である。
・    もう少しすれば至る所から一斉に槌音が聞こえてくる。雪国の春を知らせるシグナルでもある。建築に携わっている者の勝手な身贔屓であろうか?
・    長い眠りの大地から生命が生まれ出るこの季節に雪国人にとても楽しみを与えてくれるプレゼントがある。
・    “凍み渡”である。
・  以前にも何度か書かせていただいたが、その醍醐味を今回も書かせていただく。
・  大雪になると除雪はままならず歩行者にはとても歩き辛さを与える。凍み渡はその障害を全く反転してくれるのである。道なき道を自由に歩くことを許してくれるからである。
・    その凍み渡を今年はもうすでに六回も経験している。制限されていた散歩を長距離にわたって楽しむことが出来るのであるから、つい時間も長時間になってしまう。
・    川辺にも自由自在に近づくことが出来る。冬眠している魚たちをまだ見ることはできないが透き通った川面は私の精神を洗ってくれる。
・    雪を割って芽を出し始めた植物や確りと現れた川淵の土を見るとウキウキする気持ちを止めることができないのは私だけではないと思う。
・    さて建築屋の話である。
・    一般的に建築現場では最初に地盤調査・結果を見て地盤改良・そして基礎工事から始まる。続く上棟は建築工事の花形時期でもある。上棟に先立って設えられる足場工事は建築工事職人達にとっては安全対策上とても重要である。仮設工事と言われる。建築が完成した後には解体されるから仮設である。
・    凍み渡の季節になると自然の仮設足場が出来上がるのである。
・    摂田屋5丁目の公民館は自然落雪である。落下した雪が山となって雪解けを遅くするのである。この雪が凍み渡とコラボすることで足場が出来上がる。
・    誰でも経験していることであるが、正月前のすす払いは新年を迎える行事の一つである。しかし、外部のほうまで手が回らないことも多々である。特に軒裏までは”手が回らない”というよりも”手が届かない”
・  梯子か足場がないとすす払いはできない。その軒裏には蜘蛛の野次が沢山巣食っている。当公民館も例外ではない。総二階の為に普段は長帚も届かない。しかし、この凍み渡で楽々大掃除が出来るのである。
・    先週、弊社グループが東日本震災地にボランティアに出かけた記事を描かせていただいた。今週はタカモクの若い衆が公民館の外装掃除に出かけた。ボランティア第二弾である。
・    それにも増して落雪した雪塊は何も語らないが足場提供を今年も快くしてくれた。
・    ミニボランティア活動ではあるが、あらためてボランティア・スノーに謝意を表したい。
・  右手のしたことを左手に伝えるな”とバイブルにあった。本来のボランティアは語らぬものである。その点から見てもボランティアスノーこそ無言に私たちに足場を提供してくれるのだから脱帽ものである。

大工見習い生三人がエイエイオー!

落雪はミニゲレンデをつくってしまう。

サー短い時間だが軒裏のすす払いだ。

凍み渡足場で楽々すす払い。

どうです。今年一年もきれいな外装でね!