高田清太郎ブログ

「犬の吾輩も巣舞ル」 築縁様からの嬉しい手紙



建築/巣舞.間知.趣舞

すまいは巣舞
巣は形・舞は想い
想いを形に
巣舞るフォー・ユー
高田建築事務所

*    もう直ぐに8月である。8月2日(金)3日(土)は日本一(長岡人は世界一と言っているのだが)長岡花火大会である。
・    我が社も(高田建築事務所と愉快な仲間たちにより)3日(土)ベスビアス超大型スターマインを今年も上げさせて頂く事になっている。タイトルは「育夢(はぐくむ)創造」である。今年は週末土曜日である。観客の出は今までの80万人リコードを更新すること間違いない!と主催者側・長岡市民は息巻いている。
・    天地人花火・フェニックス花火・この空の花花火・三尺花火と長岡市にしかない超大型花火が目白押しである。
・    観ているうちに知らず知らずに(特に初めての人は)涙が出て来るのである。大きな感動の渦に巻き込まれてしまうのである。是非とも楽しみにして頂きたいところである。

*    さて、今日は以前にも書かせて頂いた様な気もするが当社では建築主様のことを築縁様(ちくえんさま)と呼んでいる。なぜそのようなネーミングになったかと言うと。
・    世の中は様々なご縁でつながっている。後で振り返るとそうだったのか、と。縁の連続がその人を形づくり育ててくれていると言っても過言ではない。
・    正に“縁は異なもの乙なもの!”と言うではないか。
・    地縁・血縁とはよく言う縁であるが巣舞づくりを通して縁を結ばせてもらったのであるからこのご縁を大切にしようと建築の築を取って築縁様とネーミングしたのである。
・    そもそもその発想は、巣舞づくりをしている時にとてつもないエネルギーや資金を使って一生モノの事業をするのであるから建築主様と建築会社とのご縁の大きさは当然と言えば当然でもある。
・    “築縁会”と言う響きに最初はスタッフにも違和感があったと思うが今ではすっかり定着している。私自身としては、その内、広辞苑の辞書に載るかもしれない。(造語屋としてはひそかに期待しているのであるが)
・    18年前に建築して下さった築縁様のおひとりである棚橋様から先日お手紙を頂いた。早速電話で御礼を伝え、この話をマイブログに掲載させて頂いても良いかのご許可を頂いた。
・    今回の話はそのことをお伝えしたいと思っているところである。

*    手紙の内容:(そのまま転写させて頂く事にした)
・    前略
・    お世話様です。
・    いつも電話にて失礼しております。
・    高田社長さんに設計して頂いて平成7年に我が家が完成し。その家とともにシベリアンハスキーの健太郎と暮らしてきましたが平成22年12月に健太郎が16才で亡くなりました。
・    その追悼の意味で家のシャッターいっぱいに健太郎を描きました。
・    右上は現在飼っているボーダーコリーのメリーです。
・    これからもこの家をこよなく愛し家族で幸せに過ごしてまいります。
・    高田社長さん、いつもありがとうございます。
・    今後ともよろしくお願い致します。
・    敬具
・    高田清太郎様
・    平成25年6月6日
・    棚橋 淳

・    ・・・・・・手紙に写真が同封されていた!
・    棚橋さんはESTARIO.PERS ROOMを経営されている傍ら新潟工科専門学校で教鞭をとっておられる。
・    弊社もコンペ資料としてパースを何枚か描いて頂いた。凄く緻密に描かれるパースにはとても訴える力があり素晴らしいのである。

*    棚橋さんからは2004年に出版させて頂いた「放題紙の巣舞にすんで“我が家が一番”」にも寄稿して頂いた。その文面も同封されていたので、そちらも転写させて頂く事とする。

・    「犬の吾輩も巣舞ル」                長岡市 棚橋 淳
・    吾輩は犬である。名前は健太郎。9年ほど前の夏に、長野の志賀高原で生まれた。
・    吾輩が生まれ、二ヵ月が過ぎたころ、主人は車で三時間かけて迎えにやって来た。
・    主人は物心ついたころから犬が大好きで、ずっと大型犬と過ごして来ている。
・    ところが独立してからは、マンション暮らしが多くて、犬が飼えずにいたのだ。
・    主人は平成六年、マイホームを建築する一大決心をし、その家では必ず吾輩のような大きな犬と暮らす夢をもっていた。
・    主人は建築の完成予想図と模型を製作する仕事をしており、高田建築事務所とも仕事上のお付き合いがあった。
・    仕事がら、前々から見学会は、かなり回っており、高田さんの設計する建物は気に入っていたから建てるなら「高田建築事務所」と決めていたようである。
・    主人が初めて放題紙を見たのは、一回目の打ち合わせの時である。
・    主人は建物への思いを放題紙にどんどん書いた。
・    「犬と暮らしたい」「アトリエが欲しい」「夜、窓から星が見たい」「外観は蔵のイメージで」など、など・・・。
・    二回、三回と打ち合わせを重ねていく。放題紙に書いたことが次々に図面に反映されていく。すごい!ドラえもん現象。どんどん夢がかなってゆく。
・    主人の思いが小さな紙を通して高田さんとそのスタッフに伝わり、大きく夢が膨らんでゆく。
・    そして平成七年八月、夢のマイホームは完成した。そう、主人が吾輩を迎えにきたのは、家が完成した直後だったのである。あれから九年、主人は新築した当時と変わることなく、吾輩と奥さんと母親と、この家をこよなく愛し、快適に暮らしている。
・    放題紙という八・五センチ角の紙のおかげで、家に対する不満はない。
・    主人は吾輩の夕方の散歩も忘れて、アトリエで仕事に励み、吾輩は、といえば、三年ほど前にメリーという妹ができ、平凡だが幸せな毎日を過ごし、朝の散歩が終わると、主人に日曜大工で作ってもらった窓付きの犬小屋の屋根の上で、主人の「巣舞」を眺めつつ、今日も日が西に沈むころまで、のんびりと日向ぼっこしている。
・    明日も良い天気になりそうだ。
・    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・    棚橋さま!とても有難いお手紙ありがとうございます。元気を頂きました。
・    棚橋さまが巣舞づくりを、とても大切にして下さっているのがひしひしと伝わってきた次第である。

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棚橋画伯:さすが上手いですね!


放題紙の巣舞づくりに投稿していただいた文章!

中二階のアトリエ内部!

届いた手紙!ありがとうございます。