高田清太郎ブログ

二つの腰が心配だ!



エッセイ

すまいは巣舞
巣は形・舞は想い
想いを形に
巣舞るフォー・ユー
高田建築事務所

*二つの心配の腰は①決意の腰砕け!②景気の腰折れ?
むしろ、腰を据えて!腰に帯して!向かっていく必要あり!

* 清貧と復興:土光敏夫100の言葉(文芸春秋刊)
・  消費増税後の景気:NO86:増税より無駄を徹底的に洗い直せ・    このまま税金が増えて行ったら、日本はどうなるか。僕はねぇ、口を酸っぱくして言っているんだよ。
・    ヨーロッパの先進国を見たまえ。活力が失われ袋小路に入っている。日本もまさにその方向をたどっている。そうなったらおしまいだ。だからこそ、行政改革が必要なんだ。
・    高度成長時代のままの姿勢であってはならん。無駄は徹底的に、洗い直さなくちゃならん、
・    今やらねば、ということなんだ。手をこまねいていると、国債は間もなく百兆円を超す。六十年代には、償還がものすごい額になる。大変だよ。これは・・・・・・
・    どうしてもやり遂げなければ、日本も“英国病”になってしまう。鈴木総理に言ったんだよ。
・    総理が最後まで「腰砕け」にならないこと、増税しないこと、の二つをね。
・    国民も、なんでも政府に頼ると言う姿勢じゃなく、自助、自主の精神を持ってほしいんだ。
・    健康法?シンプル・ライフだよ。
・    人間、生きていくのに、そんなに君、ぜいたくすることない。
・    今の時代はぜいたくだよ。国民生活の改革も必要だな(無私の人・土光敏夫)

・    土光さんは信念の人であった。覚悟の人であった。ぶれない心があった。土光家の日常生活で清貧を実践されていただけに発する言葉に力があった。
・    ・・・・・1981年(昭和56年)発足の第二臨調「増税なき財政再建」:土光臨調発足。

*    土光臨調と鈴木政権(ウィキペディアによれば)
・    1981年5月7日、ホワイトハウスにてアメリカ合衆国大統領ロナルド・レーガンと自民党ではハプニング解散まで引き起こした党内抗争を倦む空気が強かったこともあり、鈴木は「和の政治」をスローガンに掲げた。
・    財政収支が悪化していた国庫財政を立て直すため、財政改革では1984年(昭和59年)までの赤字:国債脱却を目標としながら増税論を抑えてながら無駄な支出の削減するという方針を示し「増税なき財政再建」を掲げた。第二次臨時行政調査会(会長土光敏夫)を発足させ、伴食大臣にみなされがちな行政管理庁長官に「ポスト鈴木」に意欲を燃やしていた中曽根康弘を充てるなど人事調整も巧みであった。様々な派閥及び族議員による支出要求に揉まれる中で鈴木は持ち前の絶妙なバランスを生かしながら主流派離脱を抑えながら少しずつ支出の削減を進め、最終的には全派閥を主流派入りさせた上で反執行派閥という存在を事実上無くし、自民党内で究極の「和の政治」を実現した。行政改革方針は後の中曽根行革への道筋をつけることになった。
・    第二次臨時行政調査会(だいにじりんじぎょうせいちょうさかい)は、1981年に発足し、鈴木善幸内閣が掲げた「増税なき財政再建」を達成すべく、行財政改革についての審議を行った。会長を務めた土光敏夫の名前から「土光臨調」とも呼ばれる。

*    しかし、それから日本はどうなってしまったのだろうか?じゃぶじゃぶに財政出動である。政権を取ると反対していた党もじゃぶじゃぶで人気取り(?)に邁進する。
・    それから32年1000兆円を超えた。GDPの250%である。ギリシャ破綻の150%と比べても一桁違う。それよりも悪い。(ただし従前は貿易収支が黒字であったから良かったが2011年31年ぶりに貿易収支が1.5兆円の赤字であった。そして今年も赤字が続いている。)
・  勿論、ギリシャの負債は日本の負債と種類が違うのであるから単純比較はできない。(通貨建て種類と借入先の違いは大きい。単純に日本破綻と呼ぶべきではないのであろうが?)
・    そもそも、平成元年頃から税収歳入は減り始めたにもかかわらず歳出だけはそれ以前の勾配線を維持していたのが問題である。

*    消費税を何時から上げるか?今でしょ?!的な空気はいよいよ避けられなくなったようだ。
・    法律では2014年4月から現行5%から8%になる。そして翌年2015年10月からは10%である。二段階増税である。財政バランスからは増税は避けて通れないものかもしれないが。
・    安倍首相の逡巡はその後の景気の「腰折れ」を強烈に心配してのことである。
・    過去の消費増税の時の様な景気の減速がトラウマとなって、中々単純にゴーアヘッドとはいかない。
・    60名近くの有識者からの聞き取りが終了して70%以上の増税賛成者の意見が紙上を賑わしていた。条件付きの増税であれば参加者の90%以上が増税賛成である。
・    その代わりに「腰折れ」無いように景気減速をストップさせる政策が施されようとしている。

*    私達の住宅業界には特例が認められている。2013年9月までに建築請負契約すれば2014年3月末までに完成していなくっても良い。現行の5%のままで良いことになる。
・    1997年4月からの3%から5%に消費増税を上げた時は駆け込み需要が大幅にアップしたが翌年の受注高はアップ率の倍分ダウンした。その後デフレ社会に突入した。
・    そのようなことが起こらない様に様々な手立てが打たれている。そのひとつにローン減税に加えてすまいる給付金が8%時で最高30万円、10%時で最高50万円まで支給されようと計画されている。(所得に応じての段階的給付金)

*    税金が安いに越したことはない。歳入に見合った歳出にするのは子供でも分かること。
・    やれ、財政出動だ、やれ補助金だ、助成金もジャブジャブと言っていれば国も破綻することは自明の理。
・    「入るを図り、出を制する!」これは家計も企業も国も皆同じ!税収がないのに歳出をどんどん増やして行けばやがて立ち行かなくなってしまう。家計簿であれ企業であれ決算帳簿は真っ赤々である。一般企業は赤字を3期続ければ市場から退場である。
・    だから土光さんは警鐘を鳴らした。あの時から確りと「腰におび」してウオッチしていなければならなかった。100兆円を超える警鐘:いまその10倍以上に膨らんでしまった。
・    超高齢化社会に突入した。莫大な社会福祉介護費でバランスシートは悲鳴を上げている。
・    今回の増税は目的増税だという。医療福祉関係に限って増税分を使う。
・    余りにも大きな額であり私には雲の上の話?私が現実として理解するにはその能力を欠いている。

*    そんな折、伊藤元重 東京大学大学院経済研究科 教授の講演会に参加してきた。
・    テーマは「日本経済の成長戦略」
・    伊藤先生からの講演案内メッセージに「デフレ脱却のための第一の矢、第二の矢が、有効に働く中で、第三の矢が注目されている。日本が有効な成長戦略を打ち出すためには、どのような政策が必要なのか、どのような点が鍵となるか、お話したい。また今後、大きな論点となる。財政再建、社会保障改革などにも触れ、産業界にとってこうした政策の動きがどのような影響となって出て来るかについてもお話する予定である」とあった。
・    とても旬な話が聞けることに間違いない。弊社専務と二人で参加することとした。
・    ご講演の最初にアベノミクス効果は今までの15年間の風景とは全く変わります。ついに日本はルビコン川を渡った。と印象的な言葉で始まった。
・    長いデフレのトンネルからいよいよ抜けインフレ経済を目指すべく3本の矢である。
・    それほどまでにアベノミクスの成果が出てきたのである。以前と以後では株価も75%アップになった。(それでも心配なのは上場企業のほとんどは本業では利益ダウンであり、為替で大幅利益アップであるから!結果的には明るいが)
・    BRICSに集まっていた投資資金がBRICSの夫々の国のマイナス事情で外国人投資家の資金が日本に回ってきた。(日本人はむしろ売り越して逃げ腰だが)
・    アベノミクス三本の矢とは、①大胆な金融緩和、②機動的な財政出動、③民間投資を喚起する成長戦略
・    今日の講演タイトルで「成長戦略」とあるがその前に付く形容詞が大切「民間投資を喚起する成長戦略」である。
・    ため込む経営からリスクを取りながら投資して挑戦して行くことで経済が元気になるのに。個人も企業も中々使おうとしない。貯蓄にはげんでいるのが日本の実態。
・    上場企業の半分は無借金企業であり、個人の年間可処分資産は年収所得の4倍を持っていると言う。
・    確かに1000兆円を超えた借金であるが、国民の持っている貯蓄資金は1500兆円と言われている。この貯蓄資金を如何に喚起させて投資させるかが日本の発展へとつながるのである。
・    急激な株価アップは海外からは日本が危ないとシグナルが発した後に首都圏の土地がアップした。オフィスの空室率が無くなってきた。本物の景気感も拭えない。
・    それを見極めたうえでの消費増税の決断!
・    そして、2020年のオリンピックがいよいよ東京に決まった。とても元気の出る材料である。建設株が一度に20%アップの会社もあったと聞く。追い風間違いなしである。
・    安倍総理の想い3点!(ロンドンスピーチにて)
①    女性がもっと活躍できる場を作る。
②    電力システム改革:再生エネルギー含めたエネルギー問題:電力7社の自由競争ステージの創設
③    TPP加入で市場開放:日本のグローバル化戦略は避けて通れない。例外なき自由化!

*    伊藤先生の講演会終盤では「スマイルカーブ」の話をされた。
・    スマイルカーブであるから両端は上がっている。中央がボトムになっている。その両端の一方が上流でありもう一方が下流である。
・    上下流では勝利するビジネスチャンスが沢山ある。しかし、中流では苦戦するという。
・    上流とは他に追随することを許さない程の特殊技術を持って上品質のものをつくっていることにより社会のニーズをリードしてそれに答えていく。
・    下流とは消費者の近い所にいることで生きることのできるビジネスモデル。(例えばメーカーベンダーである。問屋を通さない。その経費を価格として最終消費者に還元できる。そのことによりリピーターも期待できるし、実際にリピーターの増加を産む)

*    とても、分かり易く、聞きやすい講演会であった。紹介された内容として:
・    孫正義氏のアメリカ第三位の携帯会社の買収劇
・    沖縄那覇空港のハブ空港化!(東南アジアが今後の有力なマーケットの話)
・    着物業界のマーケットが1.5兆円から3000万円マーケットへ!
・    日本酒“〆張り鶴”の戦略20億円売上で9億円に利益創出!夢みたいな戦略。
・    農耕型ビジネスモデルVS狩猟型ビジネスモデル
・    吉野家の牛丼の戦略:リピーター客の囲い込み戦略
・    赤福の先味・中味・後味の話:マーケットが伸びない時の戦略は後味を大切にする:リピート客!
・    デフレ社会では何もしなかったししなくても良かったがインフレ社会は投資することを通して手を打っていく必要がある。

・    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・    それでも、景気向上と同時に財政改革も忘れてはならないことである。
・    最近、日本はじめ全世界が落ち込んでいる原因の一つが「バランスシート不況」であるとエコノミストのリチャード・クー氏は言う。バブル崩壊後資産が半減した。借金返済をしこしことした結果借金はなくなったが経済活性化のための借入し投資意欲が起こってこない。金融緩和策をとってもなかなか使ってくれないことによる不況?とても気になる言葉でもある


公社債発行額(棒グラフ)・税収(下折線グラフ)・歳出(上折線グラフ)



 


伊藤元重先生のご講演終了後!