シンボルマーク

ケアハウス桃李「トリーブス」



福祉医療

ケアハウス桃李「トリーブス」


 

study模型
合い言葉は「上にお花を咲かそう」

study模型
エントランス~エレベーター

 

ケアハウス「桃李」 トリーブス コンセプト

~生命の樹~

樹々は生命そのものの象徴であります。様々な樹の名称をいただいた施設群の中に今新たにもう一つの樹が植えられようとしています。

名前は「ケアハウス桃李」。

増築計画のコンセプトの中心は「樹の上に実のついた葉」から連想されました。

長い人生の道程の中で培われたシルバーエイジの人達の英知!
追いやられがちな空間が尊厳ある居場所になる事を願って!

秋になるとクルクル廻って実をつけながら舞い落ちる葉をちょうど後世への生命の種子のイメージを重ねたものにしようとしたものです。

愛称は~トリーブス~

トリ(桃李)+リープス(葉達)の合成語であり、言語からくる形をモチーフにすることを試みてみました。つまり、トリ※=3を基礎に展開することにしました。1つに、三角形は最もわかりやすい形であり、寸法的にも3の倍数や約数をできるだけ採用しました。(パターンランゲージ)
リープスは葉の群れをイメージしたものです。

また、現場となる地域一帯はエインシェント・ロマンの宝庫でもあり、火炎土器のイメージは久遠の彼方へと人達をいざなってくれます(張り出した食堂、談話コーナー部分で表現)。
ホーキン博士の言葉をかりれば「人間はdnaの運び屋にすぎない」けだし、名言です。

この居場所、ケアハウス「桃李」は老人達の平安なる居場所であることを心より願って…!

 

※モノ・ジ・トリ:ギリシャ語の1・2・3

モチーフは桃李園のマーク
ハート型の桃

繰り返されるモチーフ

トリ+リーフ=トリーブス
3+葉=叡智のみを付けた葉

 

人類の叡智を担ってきたゴールドエイジの皆様へ!

過去から現在へ。dnaの運びや達はこの館に憩い集れ!
憩え!そして、現在から未来へ“トリーブする”のです!

 

ケイ・ア・ハウス

恵 a house

■敷地状況

西北方向から東南方向に下がる傾斜地である。敷地内でも一階層分(3.5メートル)の差がある。西北側の道路からアプローチすれば更に高い位置から建物を望む事に成るので車でアクセスする遠見にはまるで2階建てのような建物に見える。

塔やの飾り物もすぐ手に届きそうでもある。建物全体の規模から見ればむしろ、インティメットですらある。

 

■外観

増築計画ではあるが、見方を変えて、既存の4階部分を新築時におけるまさに基礎と考えることから出発する事にした.勿論基礎であるから、上部構造との違和感が生まれない様に色彩計画もシンプルにフィットさせ一体感を作る事にデザインを集中することにしました。

形を作る上での合言葉は、「上にお花を咲かそう」と言う事でした。

 

■北面

老健施設“桃李園”の入り口と並んで、ケアーハウスのエントランスがとられております。既存建物の壁面に板張りを施し施設と言うより住宅へのアプローチ感覚を取り戻そうと致しました。

 

■南面

この地域全体の施設群への入り口道路から南面を見上げると11個のトリーブスが歓迎してくれる事でしょう。夫々のトリーブスは、光り輝く実を付けております。更に中央の立体型トリープスは夜になるとライトアップされることによって昼における『図と地』の逆転が起こる事に成り、楽しさをます仕掛けとして設けられております。――丁度家と家が軒を連ねて並んでいる様に。〔五軒長屋?〕

 

■屋上に設けられたフレームは、火焔土器から連想したものですが、晴れた日には、長岡市街越しに横たわる東山連邦と遥か南には越後三山が望んでおり、まさに絶景かなの“峠の茶屋”として機能してくれる事を祈ってもおります。

 

■アプローチに続くエントランスホールの正面にはエレベータが配置されております。
i/ホールが玄関だとすれば、エレベーターは住宅における「長い縦の廊下」と言って良いかもしれません。

 

■エレベーターを乗り、縦型廊下を抜けると5階のケアーハウスに到着です。
i/正面の大きな木はこのホールのシンボルでもあります。
ⅱ/右壁コーナーには、床の間がとられております。その下にあつらえられたあんどんは常務灯としての機能も兼ね備えております。

 

■ケアーハウス本館の入り口に立つと右側にサービスステーション、左側には既存のエレベーターホール。
i/大きな木が丁度境内の空間を仕切る鳥居の様に立てられております。木漏れ日の枝を大きく茂らせて。

 

■左右に伸びる大廊下は町で言えば「道」にあたる。当ケアーハウスは、26人の人達で構成される小さな町である。プライバシーを守られながらもパブリック空間も大切にされなければならない。
i/町であるから中廊下は『道』にあたり。アール天井は空である。天井の建築化照明は薄雲越に映る月明かりでもある。

 

■各室は、住宅である。夕日が落ちた時には家々の入り口に設けられた門灯が夜の町並みを醸し出してくれる。

 

■道である廊下にはいくつかのアルコーブが用意されている。一つは、「独楽の間」である。ここには4本の柱が三角形配置されておりそれらをつないでいるロープ網は雲をデフォルメ。別に、「案山子のコーナー」がある。この上には小さなトップライトが2個用意されている。

 

■廊下のカラーテーマは『春夏秋冬・四季』である。パステル色ではあるが、注意をしてみると四季の色合いが絡み合っている。因みに、前出した『独楽の間』は正月・冬であり、『案山子コーナー』は秋のコーナーである。

 

■道である廊下にはいくつかのアルコーブが用意されている。一つは、「独楽の間」である。ここには4本の柱が三角形配置されておりそれらをつないでいるロープ網は雲をデフォルメ。別に、「案山子コーナー」がある。
この上には小さなトップライトが2個用意されている。

 

■廊下に張り出した銭湯の入り口は長い廊下を所謂『見たきり』と言った無作法から守ってくれる事を期待したものであります。銭湯やさんの塀には、梅もどきが絡まって風情を増してくれている。暖簾をくぐればそこは狭いながらも、町の銭湯と言ったところ。

 

■食堂コーナーは、眺望の良い南面に!ちょっとしたお洒落な展望レストランでもある。

 

■各室は、夫々の家・自宅である。
i/キッチンコーナー、ベッドルームコーナー、居間コーナーは、家にいる気分にする操作として、様々な材質を用いた。例えば、クロスに腰板張り。珪藻土は京壁の並びに置き。床材は、コルクの温かさを採用。

 

■部屋を大きく感じさせるために、押入れ、収納関係の壁は天井まで着けずに家具感覚に配置させた。トイレとのつながりもガラスで空間をつなぎ少しでも広がりを確保しようとしました。

 

■北側に面する部屋の人達に南面の光が入る様にトップライトを夫々に用意してあります。調光ブラインドを使用すれば部屋の光を楽しむ事が出来ます。