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NO.47 「雁木④」・・・・「雪の都」にデッキ提案

2008.07.17

風景は季節とともにさまざまに変幻するものです。雁木は雪国の自然との共生から生まれてきた一つの風景です。確かに、近年の道路における消雪設備充実化によって通路確保という第一義的な意味での雁木は不要になったと言ってよいでしょう。
しかし雁木空間の魅力は雪や雨の時だけではなく、真夏のカンカン照りの日には心地良い日陰を作ってくれます。地球温暖化が進み真夏日の記録が更新されている昨今、雁木の機能が冬における「雪よけ」から夏の「日よけ」にシフト・進化しているのかもしれません。
長岡ニュータウンは、国営公園に隣接し、とても環境の良いところです。しかし、土地選定はなかなかすんなりとは決まらない。冬の雪がネックだというのです。開発主体の地域振興整備公団から「どうしたら魅力ある街にできるか?」

地元の意見を聞きたいとお呼びがかかったのが昨年の暮れのことでした。
そこで、ニュータウンの一区画をモデルに考えることになりました。雪をマイナス要因だけで見るのではなく、チャンスに変えられないだろうか?ベネチアは 『水の都』と呼ばれていますが、もともとは海水であふれる都市なのです。そんな水の都にあやかって、『雪の都』とネーミングしアイディアを提案させていた だきました。
まず、各住居の軒をつなげて形成される雁木を2階も活用できるペデステリアン風「雁木デッキ」にアレンジし、高床式住宅と組み合わせます。さながら水の 都を思わせるような、雁木デッキから白く彩られた街を望むことができます。期間を決めて雪の歩行者天国を作り、雪だるまやかまくらを並べ、ろうそくの明か りでメルヘンの世界を作り上げれば「雪の都」の誕生です。
また雁木デッキの下は雪に覆われないため、植栽の種類が広がり1年を通して緑を楽しむことができます。さらに無機質なコンクリートではなく、雁木デッキによるカーポートにすれば景観の向上、改善をはかることが可能になります。
雁木は進化し、その風景もどんどん変わります。今後も雪国人に豊かな空間を与えてくれる貴重なツールに間違いはなさそうです。

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