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”リンゴ売りの少女”ならぬ”ポスター売り紳士?

2010.03.2

ポスター売りの紳士?りんご売り!花売り少女!マッチ売りの少女!

 

アーキニアリングデザイン展(AND展)の東京凱旋展示会がオープンした。

氷の世界!井上陽水の名曲である。

 

「窓の外ではリンゴ売り、声をからしてリンゴ売り~」 :この詩は難解だ!勝手にマッチ売りの少女をイメージしてしまっている自分がいる。そして、「~きっと誰かがふざけて、リンゴ売りのまねをしているだけなんだろう~」と投げやりな詩が続く。
秋山&斉藤のコラボレーションのAND展記念ポスター売りの実験をしてみた。決して、いい加減にふざけていた訳ではないが中々売れるものでもない。1時間に10組を売ろうと意気込んだが結果は惨敗:3組しか売れなかった。ポスター売りの紳士はそれでも売り続けた。アーキニアリングデザイン(AND)展が東京丸ビル内のマルキューブの大吹抜け空間でオープンした。期間は2月26日~3月7日の10日間である。1階の1/3くらいのスペースと3階のギャラリー空間を使っての展示はとても見やすく、各々の作品の一品々々が逸品になってくれているから一層嬉しい。
AND展は一昨年2008年10月17日~28日:東京港区芝にある日本建築学会建築会館から始まって、全国10箇所を回り、今回が凱旋展示である。第一回の開催会場は、130点という膨大な模型達がところ狭しと配置されていたが、この度のマルキューブの展示空間はとても見やすく、模型たちを引き立ててくれている。
サブタイトルは「模型で楽しむ世界の建築」である。主催者代表の斉藤公男日大名誉教授に拠れば展示数も30%ほど少なくし、ドームを中心に置いたことでシンボル性が出来、今回の展示会の主旨が一目で分かるようにしたかったと言っておられた。裏話に、垂れ幕看板を作ろうとしたら120万円も掛かるといわれたのでドーム模型を置いたというのは何とも面白い。1階ホールもさることながら3階のギャラリーは、一品々々がジュエリーの展示配置のようにされていたから余計に魅入ってしまう。
丸ビルの中を通る人の流れは半端ではない。夜になっても多くの方が来場してくれた。
ただ、午後直後はパタッと流れが止まった。人々の流れが止まり一点を見つめている。大吹き抜けに設置されているスクリーンに写しだされるフィギュアスケート競技である。そう、浅田真央ちゃんが銀メダルを取った演技と表彰である。秋山孝多摩美術大学教授と斉藤公男日大名誉教授のコラボによるポスターは会場を一段と華や貢献してくれていた。このポスターをいくらで売るか?又売れるだろうかと?ミーティングを重ねたが、いざ販売となるとそう簡単ではなかった。会場で模型に魅入っている来館者に一声二声掛けて勧めても中々難しいものである。
来館された私よりの2歳年上だというサラリーマンらしき方が、設置されたドームを見て富士山の山頂から持ってきたのか?と話しかけられ、焦点を得た話だったので限られた時間の中にも長時間を取って話し込んでしまった。それならそれで、この方からポスターをご購入ただこうとターゲットを絞ったが、結論から言うと「ポスターそんなのいらないよ。もう定年だよ、今後どうしようかと思って、小遣いも少なくなるし。」と一蹴された。そこで話は終わると思いきや、更に話は続く「ところでタバコ吸うか?酒飲むか?60代の友達が4人仲間のうち3人が逝ってしまったよ。気をつけろよ。」私に向かって、「でも還暦の割には若そうだな?」と持ち上げてくれたのが唯一の収穫????この会場は一体何を伝えたいのだ?ピント外れながらもかなり楽しく絡まれたりしたが、結局ポスター購入はしてくださらなかった。時間を掛けただけに残念。りんご売りの少女から、マッチ売りの少女になったような心境でちょっと寂しいような悲しいようなイメージに映るかもしれないが、本人はいたって元気ゲンキンである。得た収穫は「酒飲み過ぎるな!お互いに元気でな」ご忠言有難う。さようなら。当初目標を10組販売と自分なりに目標を置いたのだが、中々難しい。それにしても丸ビルマルキューブのホールで売り子になる経験は、そうそう今後ともできる体験ではないだけに新鮮でもあった。
最初はダイレクトに学生達をターゲットに薦めたが全然乗ってこない。それでも大学の建築学科で構造を目指している若い2人からは、斎藤先生をご存知であったので購入していただくことが出来た。勿論、それなりの仕掛けを作った成果といっていいかもしれない。パズルに挑戦してもらって3分以内に完成したらポスターを差し上げます。と言うと乗ってくる方も漸く出てきた。そんな仕掛けをしたのである。
長岡木族の会の今年の会長である渡辺工芸さんがリプチの森のカレンダーの絵柄を使ったパズルを作ってくれた。それをヒントにAND展のパズルを作ってもらうことにした。それを先生にプレゼントすることにしていたが、急遽ポスター販売支援ツールにしたのである。バラけた駒を男性は3分以内。女性は5分以内に完成させたらポスターを差し上げると言うきっかけ作りであった。出来なかったらご購入いただくという条件で!流石に完成することができた人はいなかった。
約束の時間が近づき私の販売時間は終了した。成績が前述のように100点満点中30点となれば不可であるが、3割打者と考えればマーマーであると一人合点した。AND展を契機に恒例の斎藤先生を囲む会が持たれた。世界の建築(構造デザイン性に富んでいる建築)を見る6会からなる45人の参加者であった。丸ビルは三菱地所の持ち物。三菱地所で建築構造を担当しているT.Yさんリードで丸の内界隈の地所物件をいくつか散策することになった。ジャパンポストはドイツポストを手がけたヘルムートヤーン事務所+ゾーベック事務所のコラボ!はこれからの楽しみな名所として誕生することだろう。
三菱の創始者は今年のNHK大河ドラマ「龍馬伝」で大活躍の岩崎弥太郎である。三菱が夢見た美術館でマネとモダンパリ展が開かれるという。三菱一号館美術館は英国建築家ジョサイアコンドルの設計である。(現在の建築は再生されたものである。)丸の内界隈をこのように歩いたことは無いだけに楽しいひと時であった。懇親会では東京スカイツリーを手がけている人やその両側で高層建築している連中や、全国世界でスペースストラクチャーに携わっている方が多数おいでであった。「森君は頑張っているか?」長岡出身と自己紹介したら長岡市長と大学同期の方S.Tさんが声を掛けてきた。森市長が北京勤務の時期、自分は上海勤務だった。と、中国の建築経験を楽しそうに話しておられた。大学のOB会と違って出身大学も様々設計事務所建設会社建築資材などなど多種多様の構成であった。飲み放題と言いながらも2時間の会は誰もが多弁で自己紹介で終わってしまった。しかし、内容は大変刺激になった。私にとっても大切にしたい会の一つである。この日に間に合うように、ムック本である「建築ノート」が発売された。斎藤先生の特集が行われている。眺めるだけでもとても楽しい本である。ポスターの時にセレクトした建築作品に対する思いを斎藤先生が語っておられた。セシルバルモンドとの対談の特集記事が載っている。
そして主題はポスターに掲載されている斎藤先生の10のスケッチからのご紹介である。是非とも手元に一冊!ポスターと両方でご購入を!

    
マルキューブ大画面に魅入る人達    真央ちゃん声援に通行人も釘付け    3階ギャラリーもスクリーンに魅入る  

    
右スクリーンではなく左模型を!と?     受付スタッフはスタンバイ        真剣にパズルと取り組む来会者    

     
 漸く戻ってきた来会者達           夜も沢山の方が見えられた        斎藤先生もポスター前で大満足

    
ポスターの主役:サルギナトベール橋  国立屋内総合競技場(代々木体育館) 現在でもストラクチャーデザインNO1

            
せんだいメディアテーク模型         シドニーオペラハウス模型        20万戸分ソーラーチムニー計画

  
三菱1号館模型(ジョサイア・コンドル)  囲む会で自己紹介する秋山孝先生

     
 内容豊富なムック本〔建築ノート)    ところ狭しと斉藤研究室の模型達     紹介されている10のコード

                                     
パズルゲームでポスターゲット?                                   中々難解なパズルコード

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