シンボルマーク

中条聖心幼稚園



幼稚園・保育園

projecte

-建築を通して出来る事-

(education:教育)

中条町には現在1つの公立幼稚園と7つの公立保育園と

1つの私立幼稚園中条聖心幼稚園」が有る。

少子高齢化時代。民で出来ることは民で!は国家政策でも有る。

時代的背景を受けながら中条聖心幼稚園の改築計画が出された。

元々、敬和学園・同志社大学系列のキリスト教主義の幼稚園でもある。

園児教育の基本にフレーベルの『知育・体育・徳育』の三本柱を掲げている。

家庭生活から初めての社会生活の舞台が幼稚園である。

優しさと厳しさが同時に訓練されるところでも有る。

しかし、決して幼稚な園という呼ばれ方には抵抗があり、

むしろ正式訳として

「kindergarten」(ドイツ語で子どもの園)のほうが適切であった。

よって住まい方は、出来るだけ家庭生活の延長上にあること。

構造は、自然の森の中で生活するような温もりのある木構造。

物語性の有る幼稚園舎は、コンセプチュアルアーキテクチャーを目指す。

そのべースには教育問題を真正面から問い直そうとするものでも有った。

優=人+憂い

バリアフリーは建築には確かに大切な要素である。しかし「バリア」もまた同じく大切な要素であると考える。子供はバリアを経験することで成長する。バリアのない、言わば守られた環境だけではいけないと考える。やさしい人は人の痛みがわかる人である。バリアを知っている人である。故にこの幼稚園はバリアフリーではない。バリアをあえてつくってある。時には、バリアはそのまま教育になり得るのである。

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昔話「さんまいのおふだ」をヒントに

(神様からもらった山、川、火、の3まいのおふだを使って、山姥から逃げるおはなし)

山、川、火というバリアを

段差、太陽、雨に置き換え、

それぞれの良いところ、悪いところを体で感じ、それを積極的に遊び場とするくらいのたくましい子に育ってもらいたい。

幼稚園と言う居場所の与える影響は大きいはずである。バリアもある、時にそのバリアのために泣くかも知れない。また、それ以上にたくさんの友達と遊び、はしゃぎまわるだろう。そして大きくなった子供の楽しかった幼稚園時代の思い出の一場面に登場する園舎でありますように。

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そうしたら、

おばばのまえが、

おおやまになった。

「こんな やま、なんだ」

と  いうて、

やまへ  かきあがって  こしはじめた。

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ホール

玄関から入ってくるといきなりステージ

(3枚のおふだの「山」)

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そうしたら おばばのまえが ボンボンボン

ひが もえて、 おおかじになったって。

「こんな かじ、 なんだ」 と いうて ひのなかへ

とびこんで、あっちへいき こっちへきたり

しているうちに、

こぞうは やっと てらへ にげてきたって。

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2階廊下(ホール上部)

子どもの楽しいたまりば空間

上を見上げるとガラス屋根

(3枚のおふだの「火」)

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そうしたら、おばばのまえが おおかわになって

みずが ゴウゴウ ながれだした。

「こんな かわ、なんだ」と いうて、おばばは

ザブザブ かわを こいでくるって。

こぞうは さきのほうへ ゴンゴン にげた。

また、

「こぞう まて、こぞう まて」と うしろに

こえがして、つづかれそうになった。

あかいふだを グーンと うしろへ なげて、

「おおかじに なあれ」と いうた。

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デッキ

お天気の日はとても気持ちのいいデッキ

柱、床の材質は米杉。

塗装は自然塗装のオスモ

一部屋根がかかっていないバーゴラ

(3枚のおふだの「川」)

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西側外観

ポーチ柱がポイント。まっかな柱が園児を

お出迎え。

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南側外観

「kindergarten」はドイツ語で子どもの園。

施設建築ではなく、

大きな家をイメージした外観。

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非難のときはこの真っ赤な非常階段で。

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玄関

ビー玉が埋め込まれた玄関。正面奥はホールのステージとなっている。

ホールとつながりをもたせる勾配天井

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ホール
奥に保育室、左手に階段がある。ガラス屋根からの光がまぶしい

天井が高く、木が表しになっている。まるで森の中に建つ教会堂のよう。

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ホール
ホールより吹き抜け、2階を見上げる
大黒柱の円柱とそこから放射状にのびる梁は園舎のシンボル

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トップライト

サンサンとお日様が入るガラス屋根(3枚のおふだの「火」)

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階段

階段下は潜り抜けられるようになっている。

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階段は

おもちゃのようなオブジェ。

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階段の下は

子どものかくれが

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保育室

保育室によって壁の色に変化をつけている。

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保育室  制作棚
園児の作品をたくさん貼れるように
大きなコルクボード

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光の丘
建築化照明。

夜にはとってもきれいな光の丘。

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2階研修室光の丘

子供たちは、

目の前にあるどんなバリアでも

きっと遊び道具にしてしまうのでしょう。

そしてそのバリアを楽しみ、

時には困らせられたりして

そのバリアの存在を知る大人となっていくのでしょう。