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日常の感性:片野四郎展開催! 高田建築事務所新潟営業所開設のきっかけを作ってくださった先生のご自宅“包の家”

2011.11.22

* 新潟県でご活躍された片野四郎画伯展が開催された。春に開催された遺作展第一弾に引き続き第二弾の開催であった。
・ 会場は岩室温泉にある“いわむろや”の特設会場である。期間は10/29(土)~11/20(日)の3週間であった。

  

・ 先生の絵のテーマは日常を題材とされたものが多く、様々なジャンルでご活躍された。中学校の教員生活を続けながら絵を描かれておいでであった。
・ 私自身は先生の描かれた“はさぎ”の絵が大好きで、その絵の前では不思議と落ち着くのである。
・ 光陽展でのご活躍は目覚ましく支部長の重職におられ会の運営にも力を注いでおられた。平成二年(1990年)には文部大臣賞奨励賞を受賞されており、その時の作品ははさぎをテーマとしたものでありタイトルは「冴ゆる」であった。厳冬の月夜に描かれたはさぎ達は圧巻である。
・ 先生は娘さんをモデルに沢山の秀作を残されている。そのうちの一枚は我が家にも飾ってある。先生が下さった絵はとても温かく先生の人柄が伝わってくる作品である。
 

 
・ そんな先生のアトリエを造らせて頂いたのが今から23年前の話である。
・ 出会いはこうだ!片野先生のご親戚でもあるT様邸は25年程前に私どもでお手伝いさせて頂いた巣舞であった。
長岡市内で完成した巣舞である。片野先生ご夫妻は新潟市真砂にお住まいであった。ある時、御用で長岡のご親戚のT様邸においでになられた。そして、その巣舞づくりを見て偉く感動されて心に留められたのである。
・ 私どもの会社においでになられたのは、それから数か月後であったとお聞きした。
・ T様邸を見られてから自分たちの巣舞を造ろうと思い立って相談掛けられたのが親戚の大工さんであったという。
しかし、中々思うように設計が進まず、T様邸の設計が弊社であることが判明してその後に弊社を訪ねておいでになられたのである。
・ 当時は弊社も新潟営業所はなく、長岡からでも建築お願いできるか?との心配事を直球で投げてこられた。勿論、ご指名であれば喜んでお伺いします。と言うことで設計が始まった。設計は敷地に対して庭と車庫が固定されており自由には出来なかった中での解決であった。大きなテーマはアトリエスペースと日常生活をどの様に配置ゾーニングするかにあった。
・ 玄関土間と上がり框の区画のデザインがキーワードとなったのである。アトリエでほとんど過ごすので奥様のスペースと共存することも大切なテーマになったことを想い出す。奥様の趣味室を中二階に取り先生のアトリエ部分が包み込むようにしたのである。コンセプトは包み込む!ネーミングが“包のいえ”そのものであった。
・ 設計図が出来てもいざ建設するとなると新潟市内では職人の手蔓がなく手配が出来なかった。そこで、各職業者さんは長岡からご同行願って仕事を進めたのである。そして完成無事にお引き渡しとなったのである。見学会も開催させて頂き徐々にタカダファンを増やしていくためのご支援を頂いたのであった。
               
細長い上がり框の右がアトリエ! アトリエは中二階の奥様の部屋を包み込む! 片野先生のアトリエ!

・ 完成後から15年近くが先生の仕事場となったアトリエで楽しまれる片野画伯の仕事が偲ばれる。片野先生が永眠されてこの12月で5年になる。先生の作品は力強く見る人々の心をとらえる。何時もユーモアを絶やさず先生の優しさが滲み出てくるのであるから観る者にも温かいぬくもりを届けてくれることになる。
・ 何と片野さまのおかげで新潟市内の仕事が徐々にではあるが増えてきたのである。そして平成4年(1992年)
に新潟営業所を開設する運びになったのである。来年度はそれから丁度20周年になる。成人である。
・ 20年前の開所式にはご夫妻でおいでくださりご祝辞を賜ったのである。
・ 20周年を記念して弊社でも片野四郎展を開催できないかとお電話で奥様とお話しさせていただいているところでもある。その時は乞うご期待を!
・ また、片野先生からは弊社の開催しているライブトークフォーラムの第2回目を担当して頂いた。当時の会場はタカモクのプレカット工場の二階であった。タイトルは「なぜ絵を描くか?」と哲学掛かった演題であった。内容はユーモアたっぷりで大変楽しいお話であった
・ 本当にありがとうございました。・・・・・・・

   第二回目のライブトークフォーラム・タカダは熱気ムンムンで開催された!ライブトークの歴史も38回を数えるに至る!

包の家(K様) 月刊ニューハウス(1990年1月号に掲載済)
旧HPより(このページをご覧いただくにはフレーム対応のブラウザが必要です。)

*ニューハウスに掲載された時のコメント!

和室や畳スペースでの生活を大切にした住まいづくりを。
画家であるご主人のアトリエを設けることと、夏涼しく冬暖かい断熱住宅にする、というのが主な希望とのこと。
アトリエは吹抜けとして、奥様の書斎である2階の主婦室を、ガラスごしに、さりげなく包み込んでいるのが楽しいアイディアです。
断熱に関しては、イソシアヌレートボード(グラスウールの約2.5倍の断熱性能)を外張り高気密施工し、さらに構造体内に空気を循環させて木材の呼吸を促して結露を防止する方法でクリアーしています。
住まいの雰囲気づくりには、外部、内部ともに高さ関係をうまくデザインしています。憩や安らぎの空間は低く抑え、アトリエや玄関ホールは軽く興奮するように吹抜けとして、空間に強弱をつけているのがよいと思います。
住まいづくりに、できるだけ木や土などの自然な素材を使っているのも見逃せません。
また、平面計画での空間のつながりにも特徴があります。各部屋を無造作に仕切らずに、家族や夫婦、子供どうし、室内と屋外のつながりを得るために、間仕切りや動線の工夫、緩衝帯としてのピアノ室や和室、濡縁などの配置やワンルーム化など、随所に見らることができます。
暮らし方は、全体に畳での坐式スタイルで、圧巻は囲炉裏でしょう。応接や団らんとこれを中心に人が集まります。

建主Kさんの話
建て替えですが、古い家屋は暗く、寒く、使いづらくて困りましたので、何とかそれらをすべて解消してくれる業者を探すのが大変でした。地元の工務店にも図面を出してもらいましたが、古い家づくりそのままで満足できるものではありませんでしたので、いろいろな所へ出かけたり、雑誌を購入したりして勉強して見つけたのが長岡の高田建築事務所でした。隣の市ですが、近くの業者の納得のいかない図面に妥協しなくて良かったと思います。

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