高田清太郎ブログ

結婚式に贈る言葉



エッセイ

* 11月5日(土)は結婚式日和となった。弊社スタッフの結婚式が2つ執り行われた。
T君は入社6年目になる。長岡本社の工務スタッフである。監督である。
Mさんは入社8年目になる。新潟営業所の設計コーディネーターである。
御両人に衷心よりおめでとう!と言いたい。
分担しての出席になった。私はT君の結婚式に出席させていただいた。お二方とも式は現代ではとてもメジャーになりつつある人前結婚式である。
T君はスマイル君と言われるくらいにいつも笑顔を絶やさない優しい気性の持ち主でもある。気持ちに起伏がなく一年中笑顔を絶やさないでいることは中々できることではない。
弊社では長岡花火二日目の8月3日に高田建築事務所と愉快な仲間たちとでベスビアス超大型スターマインを上げさせていただいている。最初に上がる花火は型花火:スマイル君である。正にT君の顔をモデルにしたのである!が?
祝辞を述べなければならないのに待ち時間の間にビールを少々頂いてしまった。それでもW君からの忠告は確りと受け止めていたつもりである。W君曰く“僕の結婚式の時のVTRを見てみたらなんと社長は25分もスピーチしたんですよ!今日は気を付けてくださいね。ね!ね!であった。
この日に限って私愛用の懐中時計を忘れてしまった。これで制限時間からの解放と想いきや、スタッフから腕時計を渡された。普段の懐中時計と要領が違って落ち着かない。
ご挨拶する段になると何度も時計を見ているのである。結果祝辞は15分位だった様でかなり縮めた内容になったが、途中、大切なことを忘れている自分に気が付いた。新郎新婦が立ったままなのである。「アッ失敬!お座り下さい。」新郎からは社長から何時座る様にと言うサインが出るか待っていました。とポツリ一言。
新郎からは、自分が新入社員式の時に社長講和で話してくれた、「タラントの話と煉瓦積の話」を祝辞の時に話してもらえると有難いです。と言うことであった。
しかし、私の話は当社のPRタイムが長くって依頼された内容を話すことが出来なかったような気がする。お詫びと共にここに書かせてもらうことにして結婚式祝辞の追伸としたい。

* タラントの話はバイブルに書かれている喩話だ!
「天の国はまた次のようにたとえられる。ある人が旅行に出かけるとき、僕たちを呼んで、自分の財産を預けた。
それぞれの力に応じて、一人には五タラントン、一人には二タラントン、もう一人には一タラントンを預けて旅に出かけた。(一タラントンは6000デナリ:一デナリは一日分の給与:一日1万円なら一タラントは6000万円と言うことになる。決して小さな額ではない)
早速、五タラントン預かった者は出て行き、それで商売をして、ほかに五タラントンをもうけた。同じように、二タラントン預かった者も、ほかに二タラントンをもうけた。しかし、一タラントン預かった者は、出て行って穴を掘り、主人の金を隠しておいた。
さて、かなり日がたってから、僕たちの主人が帰って来て、彼らと清算を始めた。まず、五タラントン預かった者が進み出て、ほかの五タラントンを差し出して言った。『御主人様、五タラントンお預けになりましたが、御覧ください。ほかに五タラントンもうけました。』主人は言った。『忠実な良い僕だ。よくやった。お前は少しのものに忠実であったから、多くのものを管理させよう。主人と一緒に喜んでくれ。』次に、二タラントン預かった者も進み出て言った。『御主人様、二タラントンお預けになりましたが、御覧ください。ほかに二タラントンもうけました。』主人は言った。『忠実な良い僕だ。よくやった。お前は少しのものに忠実であったから、多くのものを管理させよう。主人と一緒に喜んでくれ。』
ところで、一タラントン預かった者も進み出て言った。『御主人様、あなたは蒔かない所から刈り取り、散らさない所からかき集められる厳しい方だと知っていましたので、恐ろしくなり、出かけて行って、あなたのタラントンを地の中に隠しておきました。御覧ください。これがあなたのお金です。』主人は答えた。『怠け者の悪い僕だ。わたしが蒔かない所から刈り取り、散らさない所からかき集めることを知っていたのか。それなら、わたしの金を銀行に入れておくべきであった。そうしておけば、帰って来たとき、利息付きで返してもらえたのに。さあ、そのタラントンをこの男から取り上げて、十タラントン持っている者に与えよ。だれでも持っている人は更に与えられて豊かになるが、持っていない人は持っているものまでも取り上げられる。」

特別の人を除いて私たちは誰も自分の能力をどのくらい与えられているかを正確に知る由もない。ましてや、金額に置き換えてどのくらいの能力があるかどうかわからないのである。しかし、一方で人は誰でも生まれるなり多くのタラント=タレントが与えられているのである。そのタレントを生かさないことは恵みに応えることをしないことになる。もったいないの一言である。
入社式では大いに各自に与えられた恵み・能力:タラントを高田建築事務所と言うステージで生かしてほしいと話す。結婚式の祝辞では、お互いに相手に与えられた能力を先に期待するのではなく、自分の方に与えられた能力を確りと使って相手に尽くして欲しいと言うことである。
又、1タラントンと2タラントン・5タラントンでは2倍も5倍も違うと思うかもしれないが、以前にも書かせてもらったように、人にはもともと1万タラントンが与えられているのである。1万タラントンを持っているのであるから1万1タラントンと1万2タラントン・1万5タラントンの違いなのであることも忘れてはならないことである。

* 煉瓦積の賛歌(三歌)はどんな想いを抱いて仕事をするかで出来上がりは違ってくると言うお話である。
太郎君は学校帰りに建築中の3軒の家の前を通った。外装工事中であった。煉瓦を積んでいたのである。太郎君は聞いた?“おじさん何しているの?”
最初の職人は“1日一万円よ!”仕事の内容と言うよりも何のために仕事をしているのか?如実に語り、仕事に対する対価が焦点であった。これはごくごく自然のことであるが日当稼ぎが主体になっている。
二人目の職人は“見ればわかるだろう。レンガを積んでいるんだよ!”仕事している姿はそのままである。即物的な、ある意味で間違いのない正解である。
太郎君は三人目の職人さんの前で同じ質問をした。“おじさん何をしているの?”するとその煉瓦積の職人さんが答えてくれた。“この家はな、隣町に住んでいた一郎君と花子さんがお父さんお母さんと一緒にこの団地に越してきて住むうちになるんだよ。お父さんもお母さんも希望の家を一郎と花子の為に作りたいと言っておられた。おいらはその夢を実現するための応援団さ!”
三人の煉瓦積の話を聞いて太郎君は不思議に思った。同じ仕事をしているのに仕事に対する思いが一人ひとり全然違うのである。
そして、3人目の煉瓦積のお話を聞いた時に心が温かくなってくる自分がおり、また、不思議な感覚で自分の心を覗いている自分の存在に気が付いた。
太郎君は自分の家をつくる時には3人目のおじさんに頼みたいと思った。
人は何を想うかで言葉も行動も変わるもの。行動が繰り返されて習慣になり。その人独特の品格になって行く。(品性の欠落は神の裁きの中で最も重いと内村鑑三氏は断言している言葉を聞いた様な気がする)
結婚はお互いをどのように想いやるかで大きく変わってくるものであるのだろう?
新しい門出に立たれたカップル諸君:熱い熱い想いを持って大海に希望を持って漕ぎ出して言って欲しいと切に想った。
沢山々々お幸せに!結婚おめでとう!

<mさんへの祝電>
ご結婚おめでとうございます。
いつも笑顔のMさん!
優しい笑顔は、日本人の原点のような気がします。
いつもつつましく仕事に一生懸命の姿には、感動しております。
新生活をスタートされてもどうぞそのままで、
素晴らしいご家庭を築かれますようお祈りいたします。
新郎様、ぜひとも新婦さんを末永く大切にしてください。
お二人のさらなる飛躍とご両家皆様のご多幸を祈念いたします。</mさんへの祝電>

  
営業所長の祝辞はいつもユニーク?  皆様の前で結婚した証です!      先輩のとても温かい祝辞
   
会場も熱気むんむん!          和服姿の優しさいっぱいの新婦Mさん! Mさんの同僚です。ど~りょよろしく!

  
監督T君の結婚式は晴天になりました。二人の思いは高く高く!    ミス中越と結婚できた新婦T君はご満悦

  
S監督は良き大先輩!     新郎の席に座って満足満足のA監督! 次は僕の番とT君を指導したK監督!                        
いやいや僕が次ですとO監督!しかし指は先輩の次でいいです!     僕はもう2児のお父ちゃんだよ!とW監督!