高田清太郎ブログ

ノスタルジア!ノスタルジージー



エッセイ

* SLがやって来た。・ 11月10日(土)と11日(日)の両日に長岡駅から十日町駅まで在来線を走ると言う。
・ 長岡駅から越後川口駅までは上越線を走りそこから十日町までは飯山線を走るのである。飯山線にSLが走るのは何と40年ぶりだと言う。その記事を読んで隔世の感を感じ得ない。
・ 当日、信越線と上越線の分岐点である「リプチの森」にやって来たSLは単独ではなく、かつての特急トキと並んでの運行であった。特急トキは新幹線が開通するまで上越線(新潟~東京間)を4時間近くをかけて運行していたのであるが。現在では新幹線で約半分の時間で済むからとても近くなったのであるが、のど元過ぎれば熱さ忘れるではないが、今では当たり前に思ってしまっている。
・ そんな時代の時間差を演出しながら2車が並行して走ってきたのである。異様と言えば異様であり、その比較するイベントには少々違和感も禁じえないが時代の流れを垣間見るにはとても効果的な演出であった。
・ それにしても汽笛の音を聞くと懐かしさが込み上げてくる。オーノスタルジア!まるでドラエモンのタイムトンネルの様に異空間の空気の壁を破って走ってきた。
・ SLがリプチの森から鉄橋を渡り始めた時には私の頭の中は、もうすでにタイムスリップしていた。ついこの前まで蒸気機関車が走っていた風景が走馬灯のように流れてきたのである。
・ 長岡駅発8:51!普段は長岡駅から宮内駅までは普通電車で4分くらいである。宮内駅を過ぎてリプチの森を通過するのに長岡駅を出発して6~7分と言うところである。しかし、この二日間のSLはリプチの森通過時間は9:05であった。丁度倍の14分をかけたスピードになる。ゆっくりであった。
・ 沿線に集まって待ち構えるキャメラマンたちに少しでも多くのシャッターを切って頂こうとした趣向でもあった。
・ 私も一日目は女房と車で出かけて写真撮り位置を太田川の左岸堤に取る。「リプチの森」を背景にカメラのシャッター位置を決めたかったからである。
・ 二日目は私の散歩時間を移動してSL通過に合わせた。
・ 両日ともどことからともなく多くの人々が集まってきた。SLファンが沢山いることを今更ながらに驚愕した。
・ 車で来る者・自転車で来る者・リュックを背に本格鑑賞者の様だ。誰も彼も手にはカメラを持っている。望遠レンズ付き一眼レフの本格派から私のようなバカチョンカメラそして携帯電話カメラを向けるものととてもバラエティーに富んだとてものどかな朝風景でもあった。
・ 幸に、この両日は曇り模様だったがSL運行時間には雨粒が落ちてくることはなかった。・ 両日に先だって一週間前の土曜日11月3日の朝にも試運転が行われると言うアナウンスで人々は集まってきていた。勿論、試運転であるからこの時は誰も乗車していない。
・ 汽笛が鳴ったのは丁度リプチの森の「F-6」区画のD様邸の地鎮祭の儀式が終了したばかりであった。記念撮影をする寸前に汽笛の音であった。その音に押されて思わず走り出している自分にびっくりである。本能的行動と言ってしまえばそれまでであるが。
・ その時の風景はシャッターを切った私には少々異様でもあった。何よりも機関部分が後ろ向きであったからである。
・ それでも懐かしい汽笛はほのぼのとするものがある。そして石炭の煙も何とも言えないノスタルジアを感じる。
・ 大切にしたい記憶の一メモリーである。

* レトロの店:宮内ショウガカレー研究所が11月7日に開店した。
・ 弊社で14年間建築設計に従事していたスタッフの花田君が店主である。念願の開設である。
・ 長年の夢であった。入社して一~二年の間もなくに宴席で独白を受けた。カレーの専門店を開設したい。と!場所未定・時期未定であった。
・  それでも数年前にアパートで仕込み試食会にお招きいただいた。とてもいい味であったことを覚えている。カレー専門店で店を構えるというのはそれなりに難しい部分もあるだろうが是非とも頑張ってほしいと私もエールを送る一人である。
・ 14年経って選んだ土地が宮内駅前交差点の三陽写真館であった。築60年余経っている古い建物である。しかし、かつて宮内の一番の繁華街であった。(はずである?)
・ カレー店舗の 改装は初夏から始まった。外観はそのまま残して花田君独特のビフォーアフター劇場の始まりであった。
・ レトロテーストを残しての改装は中々のセンスが要求される。
・ そして晩秋:とてもセンスのいい店が誕生した。見事なオープンである。
・ カレー味も独特の個性を持っている。とても美味しい。ショウガが醸し出す辛みもありとても美味しい。ショウガで身体もとても温まる。これからの季節は持って来いのカレー店である。是非とも多くの方に足を運んでいただきたいところである。
・ 採算ベースを聞くと一日40名くらいが来てくれるとペイするそうである。
・ 11月7日初日は70名~80名が来てくれたようである。
・ 宮内駅前は醸造の町摂田屋の入口でもある。歯抜けの様に田舎の旧商店街空き地が多くなってきたのは宮内商店街だけではなく日本各地に見られる傾向でもある。どこもそうだとしても実際には寂しいものを覚えるものである。
・ 宮内商店街も毎年、町あげてのお祭りを開いたり・イベントで町おこしをするのであるが、それは一時の町おこしである。毎日の賑わいをどうしたら取り戻すことが出来るか?
・ 宮内ショウガカレー研究所はカレーの研究だけではなくそんな街を活性化するにはどうするかの研究所でもあってほしいのである。
・ 来客者からのご意見を頂ける中継地でもあってほしいと考えている私はちゃっかりジージであろうか?
・ 宮内駅前通りにレトロのカレー屋さんが誕生した。これからがとても楽しみだ。

* 新潟県長岡市来迎寺にある朝日酒造が所有管理するモミジ園が紅葉真っ盛りである。
・ 素晴しいの一言である。今年の紅葉は見事で10年に一度の出来栄えだとも聞いた。
・ そんな”紅葉”を観て心は”高揚”感でいっぱいであった。(だじゃらけています)
・ モミジ園は小高い丘の上に咲いているのであるから遠方からでもその紅葉色は直ぐに見分けがつく。
・ また、朝日酒造に隣接して設けられている松籟閣はそれなりの歴史がある。建物も趣があり独特の品格を醸し出している。その庭木も十分紅葉している。こちらも素晴らしい。
・ 私が一言いうよりも「一見は百文に如かずである。」
・ どうぞ、こちらも足を運んでいただきたい!

* 時間が練り上げる様々な作品には凄いエネルギーが隠されている。ノスタルジアの世界は人々の生きることを是とする寛容空間でもある。