高田清太郎ブログ

念ずれば通ず!



建築/巣舞.間知.趣舞

すまいは巣舞
巣は形・舞は想い
想いを形に
巣舞るフォー・ユー
高田建築事務所
*信念・存念・残念・無念・そして時々雑念!

*    念ずれば通ず!良い言葉だ!常に前向きの響きを持つ私の好きな言葉の一つだ。
・    しかし、実態としては思ったことが必ずしも叶えられるわけではない。だから、通ず!はとても良い言葉なのだ。そこで結論が出ずに繋がっているからである。常に「Ing」なのである。それは入り口かも知れない。あるいはその過程でもう出口に近いかもわからない。その本人だけしか分からないかもしれないし、その人本人にも分からないかもしれないのである。しかし必ず念じたものに通じ完成するであろう信念でもある。
・    つまり、結論がつかなければすべて過程である。完成終結地点ではないことは確かである。
・    求めよ:さらば与えられん!Ask And You Will(Shall) be recieved!と通じている。
・    一見、自分の意志があってその目的を表明することで手中に収めることが出来るという論法の様に見受けられるが実はそうばかりではない。
・    むしろ思う前から与えられ・準備されているものことが沢山ある。余りにも多くあるから自分でその中のいくつかをセレクト・選択することを促されている言葉でもあるのだ。
・    求めぬ先から私達に与えられているタラント(才能)・与えようとされているタラントはまさに膨大なものである。気が付くかつかぬかの僅かの差である。気が付き求め続けることを促している様に響き渡る。

*    求めているから与えられているだけではなく、与えられるべく求めさせられている事だったりすることを後になって分かることも沢山経験している。
・    その人が求める前から与えられているめぐみは、その人がこの地上に生を受けた時からおこっている既成事実でもあるが。
・    しかし、自分の思いが達成させられないと願いが聞かれなかったと思うことは人間の性でもある。
・    直球にダイレクトに答えがやってこなくってがっかりしている時に、やがてその想いが変化球まがいに歪曲に到達することもある。
・    エジソンは言った。私には失敗はない。成功するまでやり続けるからである。常にINGなのである。いい言葉であるが少々ストレスもたまるかもしれない。
・    現在、土地開発の事で暗礁に乗り上げている。長岡市N町で手掛けている開発行為の事である。介護施設のK園さまからの依頼で土地の手当から手掛けているプロジェクトである。
・    一昨年の12月末までは市街化調整区域であった。この区域内では建築制限がかなり厳しく規制されている。基本的には市街化を推進しない地域であり第一次産業関係だけに一定条件のもとに許可が与えられるのである。
・    10年ごとに見直される線引きが昨年の一昨年の12月末に市街化区域に編入されたのである。
・    市街化区域になると土地の活用幅がとても多くなる。だから土地の価格も跳ね上がってくるのである。裏返せば固定資産税も破格に高くなる。相続税評価になれば市街化に編入されるよりも市街化調整区域のままの方が有利なことになるのだが。
・    K園から依頼を受けた私どもは早速地上げにとり掛かり開発行為手続きに入ったのである。
・    農地を転用するのであるから農地転用届を提出しなければならない。問題発覚は農業委員会に行ったときにおこった。届け出を受け取れないと言うのである。何故?なぜ?ナゼ?とっさには呑み込めなかったのである。
・    用途地域も適合しており普段なら何にも問題ない土地なのであるが、ストップがかかったのであるから。なんでも、その地域一帯の開発はスーパーのH社が全体計画すると言うのである。一体開発以外は認めないと言うのである。
・    この土地の開発はスーパーのH社が一括して開発することが条件であると言うのである。狐につまされたような気分であった。
・    早速、手順を踏みながら当のH社の担当者を訪問することにした。すると、何とH社は自分の計画分しかしないと言うのである。市役所との間の食い違いである。しかしそれはそれでむしろ頷ける話でもある。ほかの住宅地計画や商業地の計画はしませんと断言された。
・    断言しているのであるから市役所担当課とは入り口から食い違っているのである。
・    その後、判明したことであるが、この一体の土地には私どもと同じように単独で計画申請をしているいくつかのプロジェクトがあったと聞いた。そしてそのどれも足踏みさせられており前進しないとのことであった。それらの計画者にストップが掛けられているのである。
・    私どものプロジェクトは補助金絡みの期限内の事業計画である。何とかしなくてはと関係者に足を運ぶのであるが一向にらちが開かない。時間だけが過ぎていく。
・    もうタイムリミットだと言うところまで来た時に別の土地の斡旋があった。今までの条件と必ずしも合わないかもしれないが両面からのアプローチをさせられているのが現況である。
・    それにしても釈然としない行政指導には何か表には見えないものを感じざるを得ないところである。
・    ここには様々な問題が残されたまま更に次の問題ステージが待っている。
・    地主は怒り心頭である。田圃の時には固定資産税が安かった。しかし、市街化区域に算入されただけで評価が上がり固定資産税も上がってくる。しかし、その土地は塩漬けと言うのである。相続が発生した時にはどうなるのだろう?(勿論、その時には補償問題が用意されていなければならないのだから厄介でもある。)
・    一昨年から非常勤講師として新潟大学大学院生(建築)と「理想の建築」・「建築とモラル」について話し合っている。こちらが発信するテーマに学生たちが活発に意見を出してくれる。
・    現実に直面している出来事を通して考える時間を取っているのである。このテーマも考える課題になるかもしれない。
・    様々な尺度やルールや規則がある。それらを曲げることは出来ない。法律を守らなければならないのは法治国家の国民の義務である。そしてその前提にモラルがあることも忘れてはならない。

*    ところで「念」「念ずる」とはな~に?
・    今の心と書く。一途におもいをこめる!いつまでも心にとどめる!である。思いが行動になる。
・    デジタル大辞泉によれば:「念」の用語解説 – [音]ネン(呉) [訓]おもう[学習漢字
1 いちずに 思いをこめる。「念願・念力/一念・観念・祈念・思念・専念・想念」
2 いつまでも心に とどめる。「念書/記念」
3 思い詰めた考えや気持ち。思い。「怨念(おんねん)・疑念・ 雑念・残念
・    辞書とは別に:念には念を入れる!正念場!邪念!一念発起!念願!祈念!念頭!と念なる言葉は沢山羽ばたいている!

*    「残念」は念が残る・「無念」は念が無くなる。
・    再び、「念」は“今の心”と書く:その心を引きずり残って行くことが残念。しかし、その心が無くなるのが無念。だから残念無念である。無念残念とは言わない。「念」にも順序があるのである。
・    心機一転の出発は今までの想いをすべてなくして別の仕事やテーマに取り組み出発することが無念であり。今までの物事を引きずりながら出発することを残念と言うことの様に思えた。漢字のままである。私の勝手な雑念でもあり同時に混在している実態である。
・    是非ともこの残念と無念を確りと今回の教訓として得たいものである。