高田清太郎ブログ

何故強いのか?



エッセイ

すまいは巣舞
巣は形・舞は想い
想いを形に
巣舞るフォー・ユー
高田建築事務所

*    競争の世界である。勝者がおれば敗者がいる。
・    スポーツの世界ではその勝敗がはっきりしている。時に引き分けもあるが勝つか負けるかの世界である。
・    何故勝つのか?の質問に「強いから!」なる答えはあながち間違いではない。

・    しかし、見方を変えて「勝つから強いのである!」の答えもとてもスンナリと入ってくる。
・    スポーツ界だけでなく、世の中には強い人・弱い人がいる。強い会社・弱い会社がある。

・  ではどうして強いのか?
・    様々な角度から見ることが必要であるが、一つの見方がある。
・    強い会社には強い人だけでない。弱い人が居る。と言うことである。

・    逆に弱い会社には弱い人しかいないのだろうか?この答えは意外に違うことを直感的に示唆してくれる。

・    むしろ、強い人しか居ない会社は意外に弱いのかもしれない。そんな逆説的な直感を持つのは私だけではないだろう。
・    では、何故弱い人が居ると強いと言えるのか?
・    弱い人は自分の弱さを知っており、これ以上下がることがない。と思うから。
・    強い人だけだと、これ以上あがることがないから!と思うから。
・  立ち位置が謙虚さと慢心の違いであるから。

・    そして、共存の世界ではお互いが弱い人を守り常に向上心を持つから。思いやりを持つからでもある。向上心と思いやりには結果として強くなるエネルギーが隠されているからである。

・    言い方を変えて、弱い人・弱い部分を守ったり、弱い部分・弱点を直そうとする時にのみ生まれるエネルギーが強さを造り出す生命力を宿しているからである。

*    故事にもある。

・    古代ギリシャの哲学者であるソクラテスはアポロンの託宣を通じて最も知識あるものと称えられた。それは“「自分は何も知らないと言うことを知っている」からだと。所謂「無知の知」である。逆に知っていると言う所にあなたの無知がある。”

・    バイブルにもある:「パウロ言いけるに“私にはとげがある。それを取り除いていただきたいと何度も祈った。しかし、言葉があった。私の恵みはあなたに対して十分である。あなたの弱いところにこそ強さがある」

*    経営学では時々引き合いに出される事がある。経営の目標の一つは継続である。生き残る為には強くなければならないと考えるのが普通であるが。

・    強いから生き残ったのではない、環境の変化に適合したから生き残って行ったのである。(ダーウィン)

・    この言葉には企業活動についても当てはまる。企業継続イコール環境適応業であるといっても過言ではないのである。

・    全ての経済・社会活動の継続過酷な環境に適合していくには我社の弱点・自分の弱さを確りと確認してその部分をフォローしていかなければならないのである。

*    曽野綾子さんが言っていた。

・    現代の社会のいたるところで「連帯」と言う言葉をもてはやすが、私の実感では連帯とは一緒にいい事をすることではない。「誰もが同じような弱さをもつことを自覚することである!」と。

*    集団的自衛権問題ではグレーゾーンを含めて様々に議論されている。大いに議論してほしいと願っているものである。わが国の国民の安全を守る為には他力本願ではいけない。日本国民は日本国民が守るべきだ!愛国心はとても大切なことだ。
・  しかし、守る為に強くならなければならない!そのための武力増強が必要だ!と言った思考が底辺を流れているのではないだろうか?

・    武力行使できない日本は弱さの象徴であったのかもしれないが、しかし、それが平和を維持する強さであったのかもしれない。

・    武力増強を肩に過信すると暴力的な発言や行動を止めることが出来ないのが人間の弱さである。どこかの国は暴走の影が至る所でちらほらと現れてきている。

・    「負けるが勝ち!」という言葉が頭をよぎった。これは一回こっきりの勝負の世界を言っているのではない。継続の中で作り上げていく真理の言葉であるようだ。

*    最近、スポーツ界において日本の選手が強くなったような気がする。

・    サッカーしかり。野球しかり。ラグビー。テニス。バトミントン。
・    田中将司大リーガーピッチャーは34連勝投手の後に一度負けただけで再び二連勝投手である。5月のMVPにも選ばれたとニュースは流れていた。
・    何故強いのか?練習・トレーニングは言わずもがな。
・    精神的強さも影響しているのだろう。何よりも国民が総応援である。
・  3連覇をめざした甲子園では最終的に勝者ではなかった敗者だった。そして、今はとても強者だ。弱気その時を確りと見つめているのではないだろうか?と一人合点している。

・  本物の強者は最初から強かったのではない。単に敗者から勝者に変わったのでもない。きっと弱かった時の自分を忘れていないからであろう。

*    大切な:心技体
・    会社経営でもいえることだ。
・    精神・技術・体制力の総合力である。


雲間からこぼれ落ちる強い日差し

漣に消されそうな鉄塔

1/fの揺れに植えられた苗は心和ませてくれる

太陽の光エネルギーを食べる苗たち