スタッフブログ

巣舞で実践!在宅ワーク



住まいづくり
日々のこと

コロナ禍のただなかではありますが、気になるキーワードに「在宅ワーク」があります。

高田建築事務所でも5月に 在宅ワークを試験的に行っていました。
会社側のハード/ソフト環境を万全に整えて、いざスタッフが自宅で仕事を初めてみると…
実はこの新しい働き方の成功を左右するのが働き手の環境、
つまり巣舞(住まい)の環境が重要であることがわかってきました。

新築工事においても、書斎やワークスペースの計画は悩みどころです。
限られたプラン条件の中でもうひとつ部屋を増やすのはなかなか難しいものです。
しかし在宅ワークでポイントとなるのは、住環境の中にありながら、いかにONとOFFを切り替えられるかというところです。
そのためには生活環境に合わせて、小さくとも工夫をして、日常とは気持ちを切り替えられる仕事のエリアを作る事がポイントになります。
(ダイニングテーブルにその都度仕事の準備するのは、気持ちの切り替えもなかなか大変なものですよね)

 

たとえば…
こちらはスタッフKの自宅です。
自宅で実践!在宅ワーク

階段下に独立したワーキングスペースを設けてみました。
少し狭くとも、建築の中で立体的にニッチなスペースを探し、物理的にはっきりとしたエリア分けをするのも良い手法です。

 

昨年竣工したスタッフSの住まいでも、奥さんが家で仕事のできる環境を作っています。

自宅で実践!在宅ワーク

ダイニングの一部でありながら、日常動作で使う場合とは体の向きを変えて、ONとOFFを切り替えています。机の上には、OFFの時に仕事道具が隠してしまっておける吊り収納を作りました。
適度な日常との近さが求められる場合もありますので、その距離感は働き手ごとに合わせてプランする必要がありますね。

 

 

もう一つ在宅ワークに無くてはならないのが「ネットワーク環境」です。
今回の在宅ワークでは、スタッフ宅の多くが光回線による‘インターネット環境’が整っていましたが、試験運用してみると快適さを左右するのは、その光終端装置(もしくはルーター)からPCまでの‘ホームネットワーク環境’であることがわかってきました。

実のところファイルのやり取りやTV会議などは、一般的な家庭用インターネット回線の速度でも十分なことはわかったのですが、その先がWi-Fi(無線通信)であった場合、PCと無線ルーターの距離によっては、動作が非常に不安定になる事が確認できました。
無線の電波によっては、電子レンジなどの家電製品から発する電波に影響を受ける場合もある様です。また1階2階で無線親機とPCが離れている場合なども、速度が極端に低下する場合がありました。

自宅で実践!在宅ワーク

(ネット上のスピードテストサイト を利用してスタッフ自宅の回線速度を調査しました。二桁Mbpsが出ていれば、Web会議などもほぼ問題無いようでした)

可能であればルーターと仕事で使うPCは有線接続にしたいところです。

しかし必ずしもルーターとワーキングスペースが近い場所にできない条件も多いはずです。また配線が増えてくるとルーター周りはたくさんの配線や機器の電源で煩雑になりがちです。
この場合、PC本体以外の機器は別の収納スペースにひとまとめにして隠しておき、ワーキングスペースとの間はオフィスの様な有線のネットワークを予め敷設する事をお勧めします。

 

S邸では1階に造作した収納スペースに、ルーターやハブ、プリンター、ワイヤレス電話の親機、データを保存するハードディスクをまとめて収納しました。
こうすることによってワーキングスペースには、PCだけを最低限の配線ですっきりと設置させる事ができます。

自宅で実践!在宅ワーク

同様にリビングテレビボードの背面にも配線をしておいたので、ネットワーク対応の4Kテレビやのオーディオも簡単ですっきりと設置ができました。

またそのネットワークに使うケーブルは、光インターネットによるギガビットの速度に対応できる、カテゴリー5e以上の仕様を謳ったものが望ましいです。
もし新築時に敷設するのであれば次の世代の10ギガビットネットワークにも対応できるカテゴリー6Aのケーブルを選んでおけば、なお安心です(最新の高品質ケーブルですが最近はお値段も安くなってきました)。

自宅で実践!在宅ワーク

もしくは、今後技術が進化しても対処できるように配管をしておいて、その中にケーブルを通しておけば、先々配線を交換することも容易になります。

在宅勤務に対応したワーキングスペースにご興味がある方、新築でもリフォームでも高田スタッフに是非ご相談ください。

 

新潟営業所 積算 佐々木