魔法のじゅうたんは、さまざまな物語に登場する。
しかし、誰も本物の魔法のじゅうたんを見た人はいない。
それは、みんなが、空想のものだと信じているからである。
ものづくりの町に暮らすある若者達が、あらたなものづくりをはじめた。
その若者達は、夢を叶えるために、希望を実現するために、毎日つくり続けた。
素材を探しに南へと向かい、噂を聞きつけると北へも向かった。
雨の日も風の日も寒い雪の日も、太陽が照りつける暑い夏の日も、若者達はつくり続けた。
夢を織り込み、素材を織り込み、人々の話も織り込んでいった。
ある朝、目が覚めると、若者達は、空中に浮かんでいることに気がついた。
ものづくりが完成したのである。
若者達は、自分達の手で魔法のじゅうたんを織ることに成功したのだ。
そして若者達は、魔法のじゅうたんの上で暮すことにした。
この魔法のじゅうたんは、これからも、ず~っと、空中に浮かんでいる。