高田清太郎ブログ

東北・関東大震災:三陸沖にて巨大地震:M8.8:震度7:国内観測史上最大 大津波被害・火災発生・原発放射能漏危惧



エッセイ

東北・関東大震災:三陸沖にて巨大地震:M8.8:震度7:国内観測史上最大
大津波被害・火災発生・原発放射能漏危惧

断層破壊400km:一ヶ月の余震M7クラス

* この度の大地震で被災された地域の皆様へ謹んでお見舞い申し上げます。
3月11日(金)14:46三陸沖から発生し東北地方および北関東沖の一連の大地震で被災された皆様、そして3月12日(土)3:59信越地方の地震で被災された皆様には衷心よりお見舞い申し上げます。
災害発生地域の弊社築縁様に対しては、状況確認の連絡を取らせて頂きました。
なお、住まいに関する事でお困りの事やご質問がございましたらご一報ください。
また、今後の余震発生・二次災害等も懸念されますので充分ご注意ください。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
* 20110311(金)14:46三陸沖にて巨大地震:M8.8:震度7が発生!大津波被害・火災発生・国内観測史上最大となった。
・ 新潟県中越地方も震度5~4を記録している。
・ それから30分後の15:15分には茨城県沖にてM7.4クラスの地震が発生。震度6弱を観測。打ち合わせ中の私は最初めまいが し船酔い気分になってしまった。血圧はいたって正常なのであるが、この時は血圧が上ったような気分であった。5分位のゆったりとした揺れであった。長周期の揺れは遠くであることと大きな地震であることを告げていた。TVからは津波警報が聞こえるがまだまだよそ事の様に現地の風景が映し出されていた。そしてやってきた大津波!

*そして翌朝12日(土)3:59には新潟県中越地方を震源とする地震が起こる。
・ M6:震度は6強も記録。倒壊家屋も多数有り2004年10月23日の地震の再来を思い浮かべる。余震も続く。中越地震・沖地震・そしてこの度の北信越地震である。又か?と半ば観念気味となってしまっている。地震振動を受けると身体が本能的に反応する。しかも、被災映像を見ていると気分がよく無くなってくるのを確認することが出来る。復興の重要さと大変さが混ぜこぜになってトラウマのようになってしまっている。 地震の巣の上に生活している!断層のない土地を探すことこそ難しいのである。地震大国日本!と言われて分かっていても、拒絶反応的精神になるのは私だけではないとおもう。それにしてもこの度の地震の大きさは今までとは比較にならない大地震である。そして、絶句する 凄い津波であった。 テレビで被害状況を見ていると、どんどん気が重くなってくる。首周りがカチカチになりかったるい反応が現れてくるのである。

* 災害は忘れた頃どころかまだ心身とも痛みを抱いているうちにやってくる。
・ NZのクライストチャーチ地震では尊い人命が奪われた。邦人も20数名の被災である。ここのところ起こる地震はかなり大型化になっている様な気がするのは情報網レベルが上ったから余計にそう感じるのかも知れない。
・ 新潟県は中越地震:2004年・中越沖地震:2007年・そして今朝の2011年:3年毎に起きている勘定になる。
・  地震で起こる第一次被害は振動による建造物破壊である。阪神淡路大震災の時も「14分の真実」として取り上げられている。死者6700名のうちの85%以上が14分以内の建物等の下敷きになって圧死したと伝えられている。だから、全国で建造物の耐震補強を国挙げての課題になっているのである。 この度の東北・関東大地震では大津波の被害が大きすぎてそちらばかりが報道されているが、その報道の影に隠れているの建物倒壊による人的被害も決して見過ごしてはならないことである。地震による被害が発生した時に何時も思うことであるが、もし、建物が倒壊しないで持ちこたえてくれていたなら、その住人は救助側に立つ事ができるのである。救助される側になるか?救助する側になるかで数倍の力とスピードで被災者を救助することが出来るのである。不適切なたとえかもしれないが、戦争で地雷を地上戦で使うのも同じ原理だと言う。被爆した人は大怪我をするが命に別状はないとする。勿論、怪我人の状況によって大きく変るが少なくとも一人から数人の介護者が必要になる。すると戦力としては一人ではなく、二人以上の戦闘能力を奪ったことになるという。地雷は戦闘力の人的能力低減の戦術だとも聞いた。地震の時も同じことがいえる。建物が倒壊しなければ住人は復興者側に回ることができるからである。 そんな意味合いからも建物倒壊で人の命が落とされることだけは回避したいところである。
・ そして、第二次災害は津波・火災・原子力発電所からの放射能漏れ等が考えられる。此の津波の被害は建物崩壊とは比較にならない映像が被災地各地から届いてくる。又、原子力発電設備の被災は放射能漏れへと直結するのである。此の両方の被害は今後の情報網が確りと伝えてくれることであろう。
・  第3次災害は安否情報が遮断されることで家族友人仲間に過度な精神的負担をかけることになる。又、具体的に移動が制限されることである。救助するにも出来ないインフラの破壊である。帰路につくことも出来ない人々が数万人足止めを食らう。健康管理が出来ない状態である。

* 被災地にいる人々にとっては自分たちがどの程度被災しているのか分からない。被災地以外の人々は現在の情報網からはかなり克明に知ることが出来るのだが。ヘリコプターからの映像や各地のメディア各社からの映像で刻一刻と現場からの被害状況が伝わってくる。まるでこの世の断末魔のようである。阪神淡路大震災の時もそうであったように毎日倒壊した家屋と大火事を映し出していた。TVを見る人たちは全滅の印象を受けてしまった。しかし、現場行ってみると現実には倒壊している家屋を取り囲んで確りと建っている建物のおおいことか。安心すると同時にメディアから受ける印象と現実が必ずしも同じでないことを経験したのである。勿論この乖離感をどんなアダプターでも解消できないと言うことも知っているが。

* それにしても津波の恐ろしさを垣間見た!車は海水にぷかぷか浮かぶオモチャのようである。
・ 家々がいとも簡単に流されているのにはびっくりである。人命を守る住まいが人の命を奪ってしまう映像を見て建築を職業としている私達にとっては余りにも悲しすぎることである。 浮遊物に油が付着し、発火して水上をぷかりぷかりと移動しながら延焼を引き起こしている情景は三国志に於ける赤壁の戦いの凄さを呼び起こしてしまう。火計の術である。M8.8と言う巨大エネルギーが放出されたのである。仙台市の仙台新港では10mにも及ぶ津波が観測されたと言う。気仙沼では建物の4階までが浸水したと伝えている。

* 福島第一原発では外部からの電力供給が止まる:緊急炉心冷却装置が作動しない。
・ 炉心の水位(現在は3.4m)が下がり燃料棒が露出するようになると燃料棒が過熱して損傷・放射性物質が放出されることになる。原子力緊急事態を宣言:原発から半径3km以内の住民は非難し、10km以内の住民は屋内に入るように指導しているという。 漏れていないから大丈夫ではなく、原子炉で何が起きているか、正確に伝えるべきであると柏崎市の反原発派からコメントあり。

* それにしても三陸海岸はツナミ・「津波」という言葉を、”TSUNAMI”国際語とにするくらいに発祥地としては特徴のある地勢である。
・ 岩手県から宮城県にかけての三陸海岸は山が沈降し、そこに海水が入り込んだリアス式海岸である。沖では1mでもリアス式海岸では近海津波はV字形、U字形など、湾の奥に入るほど狭まるようなラッパ形の形状の湾であるから同じ水量も狭いところに追い立てられた時には10m~20mとなって被害を大きくする。小池創作所の小池さんにリンクするととても細かく津波について紹介されている。
・ 三陸津波と山下文男さんの本 津波について間違った言い伝え!について!
・ 津波は複雑な性質と現れ方をするために、間違った知識や経験が伝わり、いざというときに助かる命も助からない場合がある。
・ 次ぎのような津波に対する考えは誤っており、大変危険な考え方です。
① 津波が来るときは必ずその前に強い地震がある。
② 津波が来る前は必ず異常な引き潮がある。
③ 津波は地震のあとゆっくりやってくるので、慌てて逃げることはない。
④ 津波は、高潮のようなもので、たいした力は無いので泳いでも逃げられる。
これらの考え方はすべて間違っているという。
・ 正しい考え方を整理すると以下のようになると言う。
① 津波が来るとき必ずその前に強い地震があるとは限らない。
② 津波が来る前は必ず異常な引き潮があるとは限らない。
③ 津波は早ければ数分でやってくる。
④ 津波警戒地域では、強い地震を感じたら、何も持たずに急いで高い所へ避難する。
⑤ 津波の破壊力は、すさまじいもので濁流に巻き込まれたらほとんどなすすべがない。

* 三陸海岸は、津波による被害が多い日本列島でも特に過去に何度も大きな被害を受けてきた。統計によると40~50年に一度の間隔で大津波に襲われると言われている。
明治以降に発生した1896年、1933年、1960年に生じた津波と今回の津波を比較して後世に確りと残す必要がある。
* ともかく日本列島は断層・プレートの上にあるのだから仕方が無いと言えば仕方が無い!が仕方が無いとは言いたくない!
・ 「災害は忘れたころにやってくるというが、とんでもない、忘れないうちにやってくる!」

 土手に上った スノーキャットフィッシュ?