高田清太郎ブログ

設計コンペ「M保育園さま新築工事」に参加して



建築/巣舞.間知.趣舞

すまいは巣舞
巣は形・舞は想い
想いを形に
巣舞るフォー・ユー
高田建築事務所

*    M保育園様の設計コンペが飛び込んできたのは8月下旬であった。
・    提出期限が9月末ということである。提出日まで正味1カ月と時間がない。現在進行中の仕事の中に如何に折り合いをつけながら時間をとるかである。でも言って見ればいつものパターンである。
・    仕事が立て込んでいると事務所スタッフを動員できないので不参加になるのであるが、幼稚園・保育園となると何とか参加したくなるのが私の習性でもある。
・    この度も9月は会社の受注締め月になっていたので設計はそれなりに忙しく、設計コンペに参加する場合でもスタッフの動員なしということで暗黙の空気が流れていた。
・    企画専務と私の二人が中心になり、CGとパネルスタッフの応援を空き時間でお願いすることで出発である。
・    設計コンペの時に一番エネルギーを使うのはやはり物語(コンセプト)づくりである。
・    しかし、今回の設計課題は!
・    M保育園様の初代園長さんは船長(船乗り)さんだったということなので最初からコンセプトは「Mシップ」であった。時間がないときは迷いがなくて良い??
・    参加設計事務所は5事務所と聞いた。
・    設計コンペはやっている時が一番楽しい。そして結果を待つ時間を楽しみ余韻を残す。

*    設計コンペ:振り返ると何度も落ちても挑戦する自分とスタッフがいる。
・    当然無償のコンペが多い。しかし、代償はある。決められた時間の中で決められた条件にどれほど対応することが出来るか?私たちに与えられている能力をチェックすることが出来るからである。
・    もう一つはどんな設計コンペでも参加すること、そのこと自体で必ずエネルギーが蓄積されるからである。(と勝手に思い込んでいる)
・    様々な中毒がある。仕事中毒もある。設計コンペ中毒なのかもしれない。

*    そして、結果便りが届く。
・    発表は10月14日と書かれていたのでその日が来るとそわそわしている空気が皆に伝わったのかもしれない。10月18日に届いた手紙は心温まるものであった。
・    「私たちが、コンセプトとする自然環境との一体・こどもたちがのびのびと育つ為の空間構成・そしてM保育園の歴史を感じ取れるMシップのデザイン、どれをとっても細やかな配慮が感じとられ、大変感動いたしました。」
・    そして手紙は続く「このたび、ご提案の採用を見送らせて頂きたくという結果、誠に心苦しくおもっております。」と言う設計コンペに参加したことに対するとても丁寧な御礼手紙であり落選報告手紙である。
・    ヨ~シ次も頑張るぞ!コールが心の中で芽吹き始める瞬間でもある。

*    沢山の設計コンペに参加させていただいている。そのことにまず感謝である。
・    お声掛け頂かなければ参加は出来ないからである。指名コンペは嬉しいことである。
・   勿論、チャンピョンにしていただいた入賞作品も沢山あるが、 振り返ると沢山落選して来たのも事実だ。
・    そして後日、設計コンペ敷地の前を通ることがあり、実際に建設された建築を目の当たりにして+-両方の意味で驚愕することも多々である。

*   巣舞づくり 住宅の競合となると、毎日がコンペでもあると言って良いかもしれない。
・    しかし、単純な設計コンペではない。 全会社が評価されるのである。
・    大手企業のようにブランドもなければ、その発表機会もそう沢山はない。
・    しかし、エネルギーだけは負けない自身はあるが、しかもそれ自体はとても伝わりづらいことでもあるが。
・    だから余計に設計コンペの旅に出掛けるのだ。